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サンウルブズの茂野「ボールを持って走りたい」。レベルズの名手へも圧力かける。

2019.05.24

レベルズ戦の前日練習後、メディア対応するサンウルブズの茂野海人(撮影:向 風見也)

 自分の強みを発揮しながら、チームに芯を通したい。茂野海人はそう考える。

 国際リーグのスーパーラグビーへ日本から加わるサンウルブズは5月25日、東京・秩父宮ラグビー場でレベルズとの第15節に挑む。

 この日SHとして先発予定の茂野は、開幕からチームへ帯同する日本代表候補の1人。ここまで2勝10敗と苦しむなか、「グラウンドで出たミス(の背景)を皆で突き詰めて、(課題を)明確にして次の練習ができるようにしている」とファイティングポーズを取る。

 日本代表予備軍の多くは、ジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチのもとウルフパックとして同リーグの2軍クラスのチームなどと強化試合を実施。茂野はそのグループにこそ加わらなかったが、世界トップクラスのコンペティションへ「慣れ」たことを前向きに捉える。

 身長170センチ、体重77キロで28歳の茂野は、日本代表として7キャップ(代表戦出場数)を記録。パスさばきのテンポと接点脇でのランが持ち味だ。ウルフパックでSHを務めた流大、ふたつのチームを行き来した田中史朗を意識してか、こんな話をしていた。

「サンウルブズにフォーカスして、いいパフォーマンスをする。フミさん、流とは違うプレーをしていきたいです。ボールを持って走りたい」

 挑戦心を燃やしつつ考えるのは、当日のサンウルブズが取るべき態度についてだ。過去の試合では要所でのミスや反則などに泣いたとあり、「80分間、自分たちのゲームプランを信じ切るのが大事」と前を向く。

「自分たちのプランができない時に、相手のいいプレーが出たり、自分たちのフィフティ・フィフティ(球を継続できるか五分五分となるプレー)からターンオーバーをされてトライ……となる。相手にプレッシャーをかけられてそうなった時も、誰かが(定められた)個々の役割をやらなくなって……という時もあります。今週はフィフティ・フィフティをしないように精度のところを準備してきたので、それを試合で出せればと思います」

 今度の試合では、対面にオーストラリア代表100キャップのウィル・ゲニアを迎える。「彼に動かれるとディフェンスが難しくなる」と警戒しつつ、「彼は僕にとって上の存在ではあるけど、挑戦する気持ちを持ってプレッシャーをかけて、自分の良さを出す。その上の選手に勝てれば、自分が上に行ける」。

 天気予報では、最高気温が30度を上回る見込み。冬間近のメルボルンから来日した相手を倒すべく、暑さも味方につけたい。

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