日本代表復帰を目指すアタアタ・モエアキオラが、スーパーラグビーで経験を重ね成長している。4月27日、チーフス(ニュージーランド)のWTBとして今季8試合目の出場を果たし、大会通算3トライ目を挙げた。
チーフスはこの日、ウェリントンのウエストパック・スタジアムでハリケーンズと対戦し、背番号14をつけて先発したモエアキオラは前半29分、ゴール前の密集からボールをピックアップし、タックラーをかわしてインゴールに押さえ、TMO(テレビジョン・マッチ・オフィシャル)でトライが確認された。
ディフェンスが課題と言われるモエアキオラだが、得意のアタックは試合を重ねるごとに持ち味を発揮。この日も力強い走りでチームを活気づけ、後半18分に負傷交代するまで奮闘した。
トンガ出身の23歳、身長185センチ、体重107キロのパワフルなモエアキオラは、U20日本代表として臨んだ2016年のワールドラグビーU20チャンピオンシップで、U20南アフリカ代表戦のハットトリックを含め最多の6トライを挙げ、トンガにルーツを持つ元オールブラックスのレジェンド、ジョナ・ロムーの再来と呼ばれた。
その前にはアジアラグビーチャンピオンシップでテストマッチデビューを果たし、日本代表として3キャップを獲得している。
目黒学院高校で学び、進学した東海大学では主将を務め、2019年度からは神戸製鋼コベルコスティーラーズの一員でもある。スーパーラグビーでプレーするのは今年が初めて。そして、将来日本代表に選出される可能性のある高いポテンシャルを持った人材であり、ナショナル・デベロップメント・スコッドにも名を連ねている。
なお、試合は47-19でハリケーンズの勝利。敗れたチーフスは3勝1分6敗となり、これ以上負けると8年連続のプレーオフ進出は厳しくなる。