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【香港セブンズ】男子セブンズ代表、ボウル準優勝。スコットランドに逆転負け。

2019.04.07

立ち上がりは満点の日本代表だったが…。写真はベテランの坂井克行(撮影/松本かおり)



 熱狂的なセブンズファンに祝福されながらメインスタンドの階段を昇り、ボウルトーナメント優勝の喜びに浸ったのは濃紺のジャージーだった。
 HSBCワールドラグビーセブンズシリーズ2018-2019第7戦香港大会のチャレンジトロフィー(ボウルトーナメント/9位以下トーナメント)で戦った男子セブンズ日本代表は同トーナメントのファイナルまで進出するもスコットランドに24-26で敗れ、10位に終わった。

 先にペースをつかんだのは日本だった。
 先制トライは副島亀里ララボウラティアナラ。キックオフ後の相手攻撃中のミスにつけ込み、トゥキリ ロテが前進。サポートの副島につないだ。3分30秒にはスクラムから藤田慶和が仕掛け、リサラ シオシファが走る。インサイドをサポートした藤田が追加点を挙げた(12-0)。
 5分過ぎに1トライを許すも、ふたたび副島がインゴールに入り19-7。リードしてハーフタイムを迎えた。

 後半の入りも良かった。
 立ち上がり、ターンオーバーから攻めて坂井がトライ。24-7とした。
 しかし…ここから、これまでのシリーズで上位、中位の位置で戦ってきたチームと、そうでないチームの差が出る。
 スコットランドは3分、4分、5分と立て続けに3トライを重ねた。
 キックオフの確保から。日本の反則を足がかりに。あるいは巧みなステップで。スコアは24-26と逆転し、そのままフルタイムを迎えた。

 悔しい敗戦を選手たちは正面から受け止めた。
 大会途中から先発の座をつかんだ林大成は、3日間を振り返って言った。
「1日目、2日目はリードしても勝ち切れなかったが、きょうはウエールズ、ケニアに勝って弱点を克服できたように思いましたが、できていなかった。リードしている時点で自分たちの方が焦っていた」

 ベテランの坂井克行も「大会を通してこの(スコットランド戦のような)形が多かった。強い相手にはまだ7分しか戦えず、接戦には12分しか戦えない」と振り返り、そこを改善していきたいと先を見た。

 岩渕健輔ヘッドコーチは、「選手たちの動きは最後まで悪くなかったが、最後に3つ続けてキックオフでボールを取れず、反則もあった。流れを変える選手起用もできたかもしれない。そこは私の責任」と話し、この経験をシンガポールに活かすと誓った。

 日本は香港大会を終えた時点で今季総合ポイントが21点となり、20点のウエールズを上回ってコアチーム15チーム中14位に。最下位を抜け出し、ケニアに2ポイント差と迫った。


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