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ブラジルがコアチーム昇格大会制し、ワールドラグビー女子セブンズシリーズへ。

2019.04.06

喜び爆発の女子ブラジル代表。(撮影/松本かおり)



 全6試合。ラクな試合はひとつもなかったが、黄色のジャージーは勝ち抜いた。
 4月4日から香港で始まったコアチーム昇格大会で女子ブラジル代表が頂点に立った。準決勝で日本を破ったスコットランドをファイナルで28-19と破る。HSBCワールドラグビー女子セブンズシリーズ2019-2020に参戦する。

 プール戦ではポーランド、カザフスタンに14-12、アルゼンチンに26-24。ノックアウトステージに入り、カザフスタンとの再戦に21-5と勝ち、準決勝ではケニアに17-5と勝った。
 小柄な選手が多く、武器はスピード。粘り強いディフェンスも勝利の要素だ。

 ニュージーランド人監督、ルーベン・サミュエル率いるチームは、決勝でも接戦を制した。
 体格で上回るスコットランドにブレイクダウンで圧力をかけられ、リサ・トムソンに先制トライを許すも、すぐに反撃。細かなパスをつないでトライを返して逆転すると、スピードスターのビアンカ・ドス・サントス・シルヴァが抜け出して今大会6つめのトライで引き離す。
 1トライを返されるも、14-12とリードして前半を終えた。

 後半立ち上がり、スコットランドのロナ・ロイドに走られて逆転を許すも慌てなかった。逆転劇もスピードと個人技が活きた。
 速さで翻弄したのはタリア・ダ・シルヴァ・コスタだ。大きく右に動かしたボールをアウトサイドで受けると、半ズレ状態から急加速。トイメンを置き去りにした。
 レイラ・カシア・ドス・サントス・シルヴァはステップでマーカーを抜き去る。瞬時の体重移動で左中間に入った。
 ラクエル・クリスティーナ・コッカンのゴールキックも冴え、終盤に見せた防御も粘り強かった。

 ブラジルはワールドラグビー女子セブンズシリーズの2016-2017シーズンに参戦していたが、同大会限りで降格。その時以来、世界を転戦できることになった。
 サミュエル監督は2016年のリオ五輪後に就任したから、今回初めて、チームを世界のステージに導いたことになる。試合後のインタビューでは選手たちのパフォーマンスを称賛し、来季から戦う環境が大きく変わることを喜んだ。


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