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関東学院六浦高校女子が劇的勝利! サニックスワールドユース・女子セブンズへ。

2019.03.25

オフロードパスなど、つなぐ意識高くプレーした関東学院六浦女子。(撮影/松本かおり)



 大接戦を2試合続けてものにして、福岡行きを決めた。
 大きな舞台。国際大会が待っている。

 3月23日、24日に開催されたルーパス/ルーヴカップ第2回 関東U18女子セブンズラグビーフットボール大会in Fuchu。2日目は初日の予選プールの結果より、1位~3位、4位~6位、7位~9位グループに分かれての総当たり戦がおこなわれた。
 最高位グループに参加したBRAVE ROUVE、関東学院六浦高校女子、國學院栃木の中で関東学院六浦が全勝し、大会初出場で初優勝を手にした。

 BRAVE ROUVEに22-17。國學院栃木に17-12。2日目の勝利は、ともに劇的だった。
 試合が決まったのは、ともにインジャリータイムに入ってから。関東学院六浦はBRAVE ROUVE相手に17-17の同点から最後の最後に勝ち越し、國學院栃木戦では10-12からラストプレーで逆転してみせた。
 ともに佐藤日向子が殊勲のトライを挙げた。

 特に劇的だったのは國學院栃木戦だ。2点ビハインドのまま、試合終了を告げる鐘の音が鳴ったところから試合をひっくり返した。
 相手ボールのスクラム。タッチへ蹴り出されたら終わりの状況で、球出しに猛プレッシャーをかける。一度停滞した後、必死に攻める相手を止め続けた。
 それでも國學院栃木はキックを蹴った。しかし、勢いを受ける中でのそれはタッチに出ず、関東学院六浦はカウンターアタックを仕掛ける。最後は佐藤が左ライン際を駆け上がり、歓喜の時を迎えた。

 関東学院六浦高校は2015年に創部。当時は中学生も合わせて4人でのスタートとなったが、ガールズフェスティバルを開催するなど地道な活動を続け、少しずつ足元を固めてきた。
 昨年の大会には人数が足りず不参加も、今大会には新2年生、新3年生合わせて12人の部員全員で参加。この春には14人の新入生が加わる予定だ。随分にぎやかになる。

 試合を終えた粂日向子(くめ・ひなこ)主将は、「チームの強みを出せた」と表情を崩した。
「オフロードパスでタテにつなぐ。低いタックルでツメて入る。やってきたことの成果が出ました。みんなでつないでトライをとれました」
 最後の最後まで走り切れたことについては、「男子(ラグビー部)と一緒につらい練習をやったことが活きた」と話し、大仕事の佐藤とともに、「試合よりきつい練習をしているので」と胸を張った。

 この大会は、ゴールデンウイーク中におこなわれる『サニックスワールドユース交流大会 女子セブンズ』への出場チームを明確にするのが主な目的も、試合機会が少ない女子選手たちにとって、嬉しい2日間となっている。
 大会に協賛するデータバンク株式会社の代表取締役、難波良紀さんは、「さらに参加チームが増えると、他のフォーマットで、各チームがもっと試合をできると思っています」と話し、参加選手たちの力いっぱいのプレーに目を細めていた。

男子との練習の成果を出して優勝を手にした。(撮影/松本かおり)
大会終了後、全員で記念撮影。(撮影/松本かおり)