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日本代表候補、実戦練習に突入。梶村祐介はやっぱり「12」が気になる。

2019.02.27

ワールドカップを目指す梶村祐介。昨年11月のロシア戦で日本代表初キャップを獲得している(撮影:向 風見也)

 2月4日に本格始動したラグビーワールドカップトレーニングスコッド(RWCTS)キャンプでは、4週目から実戦形式の練習が始まった。トレーニング会場の東京・キヤノンスポーツパークでは、招集された日本代表候補らがチーム戦術を意識してボールを動かす。

 日本代表は昨季から、12番と呼ばれるインサイドCTBをファーストレシーバー(接点から最初にボールを受け取る選手)にする形を実践。12番での代表定着を狙う梶村祐介は、こう意気込む。

「ひとつの攻撃の起点を任されている。ここでリズムに乗れるか乗れないかでその後(の攻撃)が変わってくるので、しっかりコミットしないといけないと思います」

 身長180センチ、体重93キロの23歳は、突破力を持ち味とする。昨季は国内のサントリーで、新人ながらレギュラーを獲得。兵庫・報徳学園高時代に練習生として参加した日本代表へ、正規のメンバーとして加われた。今年は9月からのワールドカップ日本大会へ出るべく、さらにレベルアップしたい。

「(首脳陣は)こちらの強みはわかってくれていると思う。自分の弱いところ、成長したところ…特に、ディフェンスの部分でアピールしていきたいです」

 ワールドカップを目指す選手たちは現在、ふたつのグループに分かれている。ひとつは梶村を含めたRWCTSキャンプへの参加組で、もうひとつは1月中旬から活動するサンウルブズへの帯同選手たちだ。3月以降は、両陣営の間で人的交流もありそうだ。

 サンウルブズは2月23日、国際リーグであるスーパーラグビーの第2節で優勝経験のあるワラターズに30-31と迫った(東京・秩父宮ラグビー場)。梶村の務めるインサイドCTBのポジションでは、中村亮土がフル出場。得点機の演出、防御ラインの統率で光った。

 梶村と中村は、日本代表とサントリーでも定位置を争う間柄だ。そのため梶村は「(日本代表とサンウルブズは)やっているラグビーがほとんど一緒。僕はそのなかで、どうしても同じ12番のポジションを見てしまう」と、4学年上の好敵手に視線を送った。

「亮土さんがああいうパフォーマンスをされていると、僕もそれ以上のパフォーマンスをしなくてはと思います。いつ向こう(サンウルブズ)に呼ばれてもいいような準備をしたいです。やはり、亮土さんには勝たないといけない」

 RWCTSキャンプは3月1日まで4週目を続け、以後は千葉、沖縄と場所を変える。ストイックな若者はとにかく必死だ。

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