ラグビー日本代表のジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチ(HC)が2月15日、11日前に本格始動していたラグビーワールドカップトレーニングスコッド(RWCTS)キャンプに合流した。
「選手がやる気に満ちている」
この日はトレーニング後の共同取材で、これまでの自身の活動について語った。この冬はハリケーンズ、ハイランダーズといったスーパーラグビーのクラブを周り、直近では欧州6か国対抗を観戦しながら同エリアのクラブも視察したという。
「最初はハリケーンズで彼らのスタイル、アイデアを持ち帰ろうとしました。ハイランダーズでも時間を過ごしました。その後はイングランドの環境もいろいろと見させてもらいました。アイルランド、スコッドランドにも行き、テストマッチも観戦しました」
今秋のワールドカップ日本大会で日本代表とプールステージ同組となったスコットランド代表とアイルランド代表は2月9日、エディンバラのマレーフィールドで対戦。アイルランド代表が22-13で勝利したが、現地にはジョセフHCもいたという。
「両チームとも強い。ジャパンとは違ったスタイルのラグビーをしていて、セットプレーやキックからのプレッシャー、ディフェンスが多い印象です。それを生で観られたのは良かった。ジャパンは違う脅威で攻めていきたいです」
ここまで語って引き合いに出したのは、昨年11月17日の日本代表×イングランド代表戦。ロンドン・トゥイッケナムスタジアムでおこなわれたこのゲームでは、日本代表が前半を15-10とリード。最後はベンチの主力を出した相手に15-35と敗戦も、指揮官は「乗っている時は強豪を窮地に追い込める」と自信を持ったとする。「(ワールドカップでは)それを80分間、継続してやらなきゃいけない」とし、こう続ける。
「サンウルブズ(スーパーラグビーの日本チーム)、ウルフパック(RWCTS主体のチーム。国内外で強化試合を実施)、7~8月のパシフィック・ネーションズカップ(日本代表が参加する大会)で戦術・戦略を落とし込んでいきたい。ワールドカップまでには選手たちがフィジカル的にもいい状態で、戦術も熟知している状態で入れるという手ごたえをつかんでいます」
今回、選手たちの状態を見て、「現状では過去の合宿の入りのフィットネス状況に比べ、いまのほうがよりフィットしている」と感じたようだ。
「(選手たちが)高いモチベーションを持って自分たちのコンディションを保つことを継続してくれていたということです。ムードもすごくいいです。(ここまでのキャンプでは基礎力を重視しているため)皆、ラグビーを始めたいと思っていると思いますが、ワールドカップに向けていいペースでチームのピークを持っていきたい。気を急がないようにと言っています」
ボスの合流を受け、選手たちは「皆、ちょっと(雰囲気が)変わりましたね」「(ジョセフHCは)イングランドへ行った時のことをまた月曜日に話すと言っていた」と応じた。