2019年のスーパーラグビーがいよいよ始まる。
ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカ、アルゼンチン、そして日本から、15チームが集まり、楕円球をめぐるエキサイティングなショータイムのキックオフだ。
参戦4季目となる日本チームのサンウルブズは準ホームのシンガポールで開幕を迎え、南アフリカのシャークスと対戦する。
日本代表のアシスタントコーチを兼任するトニー・ブラウン新ヘッドコーチは現在、ハイパフォーマンスプランに基づいたワールドカップの準備にあたっており、この試合はスコット・ハンセン アシスタントコーチが代行でチームの指揮を執る。
「チームは市原、別府そしてオーストラリア・メルボルンでの4週間のプレシーズン合宿を終え、昨日シンガポールに移動してきました。我々のホームの一つであるシンガポールで開幕戦を迎えることを、チームは胸が躍る思いで待っています」
そう語るハンセン ヘッドコーチ代行は、2019年は日本ラグビー界とサンウルブズにとって期待の高まる年になると自信を持つ。
「我々は、日本だけではなくアジア全体を代表し、スーパーラグビーでプレーするサンウルブズのことを誇りに思っています。シャークスはスーパーラグビーにおいて成功してきたチームです。シーズンの始まりでこのようなチームと対戦できることを楽しみにしています」
ワールドカップを見据え、現在、国内でキャンプをおこなっている日本代表候補の多くは、サンウルブズへの合流は4月ごろになる予定で、それまでは外国出身選手を中心に戦うことになりそうだ。
マイケル・リトルとともに2019サンウルブズの共同キャプテンに就任し、シャークス戦でチームを引っ張るクレイグ・ミラーは、「4週間のプレシーズン期間では、スーパーラグビーというタフなコンペティションの中で生き抜くためのしっかりとしたベースが出来上がりました。過去シーズンから引き継いでいるサンウルブズとしてのラグビーが、しっかりと出せると思います。シンガポールにおいては気温などのコンディションは重要なポイントになると思います。シャークス戦は大きなチャレンジになると思いますが、それに挑む準備はできています」とコメントした。
先発には、2015年ワールドカップ日本代表の英雄であるLOトンプソン ルークや、FLツイ ヘンドリック、元ニュージーランド代表のWTBレネ・レンジャーなどが並び、サンウルブズデビューとなる。同じくサンウルブズ初参加のPR山下裕史はリザーブに名を連ね、練習生としてオーストラリア合宿に招集されていたバックローの松橋周平も“昇格”してベンチ入りする。
9番をつけて先発するSH茂野海人は、「プレシーズン期間ではハードなトレーニングを重ね、多国籍で言語も違うのでコミュニケーションの部分で難しいところもありますが、グラウンド内外でコミュニケーションを深めることで、ゲームプランも明確になり、チームとしていいプレシーズンを過ごせました。昨年初めてシンガポールで勝利しましたが、この期間で築いたサンウルブズのラグビーをしっかりと出し、いい結果に結びつけたいです」と意気込みを語った。
<サンウルブズ (2月16日・シャークス戦) 試合登録メンバー>
1.クレイグ・ミラー(主将/パナソニック) 2.ジャバ・ブレグバゼ(ジョージア出身) 3.ヴァル アサエリ愛(パナソニック) 4.トンプソン ルーク(近鉄) 5.ジェームス・ムーア(宗像サニックス) 6.ツイ ヘンドリック(サントリー) 7.エドワード・カーク(キヤノン) 8.ラーボニ・ウォーレンボスアヤコ(NTTコム) 9.茂野海人(トヨタ自動車) 10.ヘイデン・パーカー(神戸製鋼) 11.レネ・レンジャー(日野) 12.フィル・バーリー(NZ出身) 13.シェーン・ゲイツ(NTTコム) 14.セミシ・マシレワ(近鉄) 15.ゲラード・ファンデンヒーファー(クボタ)
〔リザーブ〕
16.坂手淳史(パナソニック) 17.サム・プラットリー(NZ出身) 18.山下裕史(神戸製鋼) 19.ヘル ウヴェ(ヤマハ発動機) 20.松橋周平(リコー) 21.内田啓介(パナソニック) 22.松田力也(パナソニック) 23.マイケル・リトル(三菱重工相模原)