今秋のラグビーワールドカップで強豪ぞろいの“死の組”プールCに入るイングランドとフランスが、現地時間2月10日、前哨戦ともいえるシックスネーションズ(欧州6か国対抗戦)でぶつかり、世界ランキング3位のイングランドが同10位相手に44-8と圧倒した。
昨年はパリで苦汁をなめさせられたイングランドだが、今回は地元ロンドンのトゥイッケナムスタジアムでリベンジし、開幕から2連勝。2試合連続で4トライ以上を挙げてボーナスポイントも獲得し、首位に浮上した。
イングランドはキックを使った攻めが完璧に近いほどうまくいき、トライを量産した。
まずは前半1分だった。相手の落球後、FBエリオット・デイリーがカウンターで大きくゲインし、敵陣に入ってキック、チェイスしたWTBジョニー・メイがインゴールでボールを押さえ、先制した。
メイは23分にもゴール前の1対1に勝ってチームアタックをフィニッシュ。
前半、敵陣で攻める機会が多かったイングランドはさらに28分、フェイズを重ねたあとハイパントも使ってフランスにプレッシャーをかけ、こぼれ球を拾ったWTBクリス・アシュトンがディフェンス裏に蹴り、またも背番号11のメイが瞬時に反応してトライゲッターとなり、ハットトリックを達成した。
たちまち20点差をつけられたフランスは34分、FBヨアン・ウジェが次々とタックラーを破ってチャンスメイクし、WTBダミアン・ペノーにつないで反撃のトライを挙げた。
しかしイングランドはハーフタイム前、またもキックを使ってフランスの穴を突き、CTBヘンリー・スレイドがゴールラインを割り30-8で折り返した。
イングランドの勢いは止まらず、48分(後半8分)、スレイドが自陣でのインターセプトから大きくゲインすると、ここでもキックを使ってチャンスを広げ、WTBアシュトンがチェイス、追走したフランスのWTBガエル・フィクーがノーボールタックルの反則を犯し、レフリーはペナルティトライを宣告した。
イングランドは54分にも、自陣でPKを得るとクイックタップから仕掛け、またもキック&チェイスでSOオーウェン・ファレルがトライゲッターとなった。
イングランドはフランスが強みとしているスクラムでも圧倒したシーンがあり、堅い守りも大差の要因となった。