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神戸製鋼が世界最高LOレタリックと接近? 獲得レースでリードとNZメディア報じる

2019.02.09

世界で最も価値が高い選手のひとりと言われるブロディー・レタリック(Photo: Getty Images)

 ワールドカップイヤーは特に大物選手にとってターニングポイントとなり、移籍市場が活発になるが、現在、世界最高のロック(LO)と呼ばれるニュージーランド代表“オールブラックス”のブロディー・レタリックが、今秋のワールドカップ後、ジャパンラグビートップリーグでプレーするかもしれない。

 神戸製鋼コベルコスティーラーズが移籍先の有力候補に浮上していると『ニュージーランド・ヘラルド』紙が報じた。

 2012年のテストマッチデビュー以来、オールブラックスで75キャップを重ねてきたレタリックは、2014年のワールドラグビー年間最優秀選手であり、2015年はワールドカップ優勝に大きく貢献。身長204センチ、体重123キロの大男で、空中戦はもちろん、フィジカルバトルも強く、献身的に体を張り、仕事量豊富で、ダイナミックな走りも魅力だ。

 スーパーラグビー2019のチーフスで共同キャプテンのひとりに選ばれるなど、リーダーシップもあるレタリックは、2月上旬、イングランドのセール・シャークスと年俸100万ポンド(約1億4000万円)で契約間近と一部メディアで報じられたが、本人はこれを否定。

 しかし、最強軍団と呼ばれるオールブラックスの選手たちを世界中のクラブが狙っているのは事実で、海外を拠点とする選手はナショナルチームに選ばないというセレクションポリシーを持つニュージーランドラグビー協会とはいえ、マネー競争でトッププレーヤーの完全流出を避けるために、サバティカル(長期休暇・充電期間)を与えて一定期間の海外移籍を認めることもある。27歳のレタリックについてもワールドカップ後のサバティカルを容認すると見られており、『ニュージーランド・ヘラルド』は、神戸製鋼が獲得交渉レースをリードしていると報じた。

 神戸製鋼は2014年に、レタリックが所属するチーフスとハイパフォーマンスパートナーシップを締結し、いまも提携関係にある。現在、神戸製鋼の総監督はオールブラックスとチーフスの両方でレタリックを指導したことがあるウェイン・スミスで、ヘッドコーチはかつてチーフスの選手育成部門マネージャーだったデーブ・ディロンであり、レタリックとのつながりは強い。そして、15シーズンぶりのトップリーグ制覇に大きく貢献したダン・カーターは、2015年ワールドカップ優勝を一緒に遂げたオールブラックスのチームメイトだ。

 もしレタリックの神戸製鋼入りが決まれば、トップリーグ連覇へ向けて大きな戦力となる。

 オールブラックスの選手ではほかに、主将のNO8キアラン・リード、CTBライアン・クロッティ、SHアーロン・スミスなどが、ワールドカップ後、日本のトップリーグチームに加入するのではないかと見られている。

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