部員不足のため単独校で15人制試合に参加できなかった選手で、夏の合同チーム大会出場者のなかから選ばれた高校生ラガーマンによる「第11回 U18合同チーム東西対抗戦」が、1月7日に東大阪市花園ラグビー場の第1グラウンドでおこなわれ、選手たちは憧れの舞台ではつらつとプレーした。
試合は西軍が26-12で勝利。
西軍は前半16分にゴールに迫り、PR大家光太郎(岡山・岡山一宮高3年)がピック&ドライブで先制トライを挙げた。
東軍は24分にゴール前のスクラム後、FWが近場を突いて勝負し、LO松宮龍太郎(青森・弘前学院聖愛高3年)がパワーでインゴールにねじ込んだ。WTB海野孝太(静岡・常葉大学附属橘高3年)がコンバージョンを決めて逆転した。
2点リードで折り返した東軍は後半6分、途中出場のWTB金晃(愛知・愛知朝鮮高3年)がハーフウェイ付近でボールをもらうと軽快なスワーブで右サイドを振り切り、ゴールに持ち込んだ。
しかし、7点を追う西軍は10分に敵陣深くに入り、前半から好走を見せていたWTB石川留依(沖縄・美里高3年)が相手ディフェンスのわずかなすき間をスルスルと抜けてトライ。FB大谷優太(兵庫・西宮甲山高3年)がゴールキックを決めて12-12、同点となった。15分にはSO蕨迫辰巳(大分・由布高3年)の力強い走りで敵陣深くに入り、PKを得るとFL川上泰生(熊本・東稜高3年)がクイックタップから突進してゴールラインを割り、逆転のグラウンディングが認められた。西軍はさらに21分、WTB石川の強烈なタックル後、集まった仲間がターンオーバーしてテンポよく攻め込み、ラインに戻っていたWTB石川が今度は力走でゴール前へ。東軍は懸命に止めたが、西軍はリサイクル後、HO難波佳介(岡山・創志学園高3年)が豪快にフィニッシャーとなった。
第98回全国高校ラグビー大会決勝の前座としておこなわれたU18合同チーム東西対抗戦だが、少数校にも才能豊かな若きラガーマンが確かにいることを証明した“もうひとつの花園”だった。