春の全国高校選抜大会でベスト4に入り、夏は7人制で初の全国タイトルを獲得した流経大柏(千葉)が、79大会ぶりに冬の大舞台に立った早稲田実業(東京第1)を53-0と圧倒した。
流経大柏は前半5分、SO家村健太が相手タックルを外して敵陣深くに入り、PR作田駿介のトライで先制した。8分にはWTB當眞慶が左サイドを破り、CTB柳田翔吾につないで追加点。風上の前半、敵陣でプレーし続けた流経大柏は、22分と26分にはモールで押し込んだ。29分には早実のパスが乱れ、プレッシャーをかけた流経大柏がボールを確保し、NO8星野竜輝がフィニッシュした。
早実は後半の序盤、この試合初めてゴールに迫ったが、風の影響もあったか、またもパスが乱れ、好機を逃した。その後、1年生WTB三浦哲のトライセービングタックルなど好プレーもあった早実だが、流経大柏がラスト10分間で4トライを追加し、大差となった。
全国選抜大会ベスト8でBシードの報徳学園(兵庫)は、同じ近畿のライバルである大阪朝鮮(大阪第2)を50-29で退けた。
大阪朝鮮の大黒柱であるCTB李承信に先制トライを奪われた報徳学園だが、前半11分、自陣からのカウンターでバックスがつなぎ、CTB竹ノ内堅人がゴールに持ち込んで流れを引き戻した。16分にはFB山田響が突破してWTB下村寛太のトライを演出。リスタート後にも報徳学園のバックスが躍動し、背番号14の下村が鋭いステップでディフェンダーを翻弄してゴールへ駆け抜けた。23分にはターンオーバーからのカウンターでSH丸尾祐資がフィニッシュし、リードを広げた。
29-10で折り返した報徳学園は、後半4分に自陣深くで相手の攻撃に耐えると、強気にボールを回して一気に陣地を奪い返し、右に人数を余らせた状況からHO大賀宗志が40メートル以上走り切り、会場を沸かせた。10分にはFB山田がセブンズユース日本代表の走力を見せつけ、勝利を引き寄せた。
大阪朝鮮は終盤に伝統のドライビングモールなどで3トライを奪い返すなど意地を見せたが、元日の戦いに駒を進めたのは報徳学園だった。
報徳学園は3回戦で、Bシードの日本航空石川を破った國學院栃木と対戦する。
2年ぶり2回目の出場となった花園で、旭川龍谷(北北海道)を破り初勝利を遂げた岡山県の玉島が、今度は、瀬戸内海をはさんだ近県・愛媛の新田を33-14で下し、3回戦進出を決めた。
新田がNO8加藤祥汰とFL平田永遠の連続トライで先行するも、玉島は前半25分、NO8岸上範勇輝が豪快なあたりで壁を破ってゴールに持ち込み、30分にはゴール前のクイックタップから攻めてPR松下秀斗がトライ。14-14に追いついて折り返した。
流れを変えた玉島は後半7分、約30メートルのドライビングモールで勝ち越す。15分には相手のパスが乱れ、玉島がこぼれ球を拾ってつなぎ、WTB遠山裕也がゴールへ駆け抜けた。23分にもFL永谷玲温が5点を追加し、ベスト16入りを果たした。
玉島は3回戦でAシードの大阪桐蔭に挑む。