東大阪市花園ラグビー場で開催されている第98回全国高校ラグビー大会は、12月30日、シード校も登場して2回戦が始まり、大阪第3地区予選決勝で昨年度日本一の東海大仰星を倒したBシードの常翔学園は、1回戦で110得点・無失点の完封勝ちを収めていた初出場校の桐生第一(群馬)を、67-0と圧倒した。
常翔学園は前半早々、スクラムからタテに速い攻撃でNO8石田吉平が先制。8分にはゴール前のピック&ゴーからPR山本敦輝が突っ込み追加点を挙げた。14分には自陣のスクラムから、セブンズユース日本代表でもあるNO8石田が速いサイドアタックでチャンスメイクし、すばやいリサイクルからの展開でWTB山川一瑳がトライ。常翔学園の高速アタックは止まらず、計11トライを挙げた。
桐生第一は何度か敵陣深くに入り、エースのSO齊藤誉哉もランとキックを駆使して攻略しようとしたが、堅守も評判の常翔学園から得点することはできなかった。
2年ぶりの王座奪還を目指すAシードの東福岡は、関商工(岐阜)を69-3で下した。
前半はハンドリングエラーや反則が多かった東福岡だが、後半は修正して奮闘の関商工を突き放した。高校日本代表候補の俊足WTB高本とむは4トライ。
関商工は前半9分にFWがブレイクダウンでファイトし、PGチャンスを得てFB種田健二が決めた。トライは奪えなかったが、前半19分にはスクラムから持ち出したSH伊藤貴登がギャップを突くランでゴールに迫り、27分には敵陣22メートルライン内でPKを得るとSO山田楓真がインゴール上空にハイパントを蹴り、トライを狙いにいくアイディアも見せた。CTB高井翔馬、FL後藤匡揮、WTB上野颯汰など、個々のナイスタックルも光った。
関東大会3位でBシードの茗溪学園(茨城)は、強力FWを擁する新潟工業に27-0で競り勝った。
茗溪学園は前半2分、ラインアウトからのアタックで高校日本代表候補のCTB大森広太郎がブレイクスルーで先制。24分にはテンポのいい連続攻撃からCTB牧野享平が抜けて加点した。
新潟工は後半の序盤、敵陣深くでFWがしつこく近場を突くなどして17フェイズを重ねたが、茗溪学園の守りは堅かった。
耐えた茗溪学園は後半13分、カウンターラックでボールを奪い返してスピーディーに攻め込み、FL大塚椋生がトライ。22分にもターンオーバーからたたみかけて得点し、28分にはFB植村陽彦の快走で締めくくった。