12月28日、大会2日目を迎えた第98回全国高校ラグビー大会は、東大阪市花園ラグビー場で朝から1回戦の試合がおこなわれ、大阪朝鮮(大阪第2)と尾道(広島)が勝って2回戦進出を決めた。
4年ぶり10回目出場の大阪朝鮮は、13年連続48回目の出場となった伝統校の日川(山梨)を29-14で下した。
先制したのは日川。前半4分、HO米倉良祐がハーフウェイから抜けて力強い走りで大きくゲインし、ゴール寸前で捕まったが、サポートしたキャプテンのSH宮下賢志がインゴールに押さえた。
一方の大阪朝鮮は8分、ラインアウトから得意のモールで押し込み、同点とする。20分には相手のラインアウトでこぼれた球を拾ったLO尹礼温がダイナミックに駆け上がり、ゴール左隅にトライを決めた。ハーフタイム前にはスクラムで押し勝ってPGチャンスを得、3点を追加して17-7で折り返した。
10点を追う日川は後半12分、テンポのいい連続攻撃で、CTB広瀬龍二からロングパスをもらった右WTB佐藤龍弥がゴールに持ち込み、広瀬のコンバージョンも決まって3点差に詰めた。
しかし大阪朝鮮は18分、敵陣深くのスクラムからの攻撃で、キャプテンのCTB李承信が次々とタックラーをかわして貴重な5点を追加。高校日本代表候補でもあるCTB李は21分にも力強い走りで連続トライをあげ、勝利を引き寄せた。
尾道は8年ぶり10回目の出場となった本郷(東京第2)に40-12で快勝した。
尾道は前半5分、ゴール前でボールをもらったキャプテンのFB高武俊輔が突っ込んで先制。9分にはPR藤原能の力強い走りでチャンスとなり、サポートについていたLO南野亨太がトライゲッターとなった。15分には敵陣22メートルライン内でギャップを抜けたSH新和田錬がゴールに持ち込み、21点リードとした。
対する本郷は29分、17フェイズ重ねた連続攻撃をCTB岡本大輝がフィニッシュし、後半に望みをつないだ。
しかし尾道は後半4分、SH赤迫実樹の好走で敵陣22メートルライン内に入ると、サポートしたFL陣内源斗がゴールへ走り抜け、流れを引き戻す。10分にはCTB石田龍吾が軽快なフットワークで得点し、14分にもFWのパワープレーでトライを奪い、勝負を決めた。
本郷は後半24分、SO吉岡麟太朗からロングパスをもらったWTB長峰奨真がチーム2本目のトライをあげたが、1回戦敗退となった。