「ジャパンラグビー トップリーグ 2018-2019 年間表彰式」が12月16日に都内のホテルで開催され、MVPには、15シーズンぶり2回目の優勝を遂げた神戸製鋼コベルコスティーラーズのダン・カーターが選ばれた。 ワールドラグビーの年間最優秀選手賞に3度輝いたことがある元ニュージーランド代表のスーパースターは、9月14日のサントリーサンゴリアス戦で1トライを含む21得点の活躍でマン・オブ・ザ・マッチとなる鮮烈デビューを果たし、その後も10番を背負って神戸製鋼躍進の立役者となった。テストマッチにおける世界最多得点者であるカーターの足は36歳になったいまも衰えを知らず、今季トップリーグでのキック成功率は86.2%でベストキッカー賞も受賞した。
カーターは「この6か月間、神戸製鋼コベルコスティーラーズというチームで私は日本のラグビーをとてもエンジョイしました。特別なこのチームで自分自身もすごく助けられて、プレーしやすかったので、その結果、個人的にこのような賞をいただくことは少し気恥ずかしいですが、すごく誇りに思います」とコメント。 これまでの長いキャリアで数々の賞を獲得してきたが、「なかには、この歳で日本へ来てどこまでできるのかと思った方もいるかもしれませんが、神戸製鋼に少しでも貢献したい、少しでも助けになりたいと思い、それができることを示したかったです」とシーズンを振り返り、日本でもMVPを獲れたことを素直に喜んだ。
新人賞は2季連続でトヨタ自動車ヴェルブリッツからの選出となり、昨シーズンの受賞者である姫野和樹キャプテンと同じ帝京大学出身のルーキー、岡田優輝が選ばれた。 岡田はリーグ戦と順位決定トーナメントの全10試合に先発し、出血による一時的退出を除いてフル出場。CTBでもプレーできるが主に右WTBで活躍し、リーグ戦では2位タイの7トライをマーク、パナソニック ワイルドナイツとの準々決勝でも逆転トライを挙げて勝利に貢献していた。 23歳の岡田は「今シーズンは僕を含めて新人の選手が多く試合に出場し、活躍しているなかで、このような素晴らしい賞をいただけて本当に光栄に思っています。これを自信に変えて、次のシーズンへ向けてまた突っ走っていきたいです」とコメントした。
最多トライゲッターは、リーグ戦で8トライを挙げたHonda HEATのWTBレメキ ロマノ ラヴァが初受賞。得点王は豊田自動織機シャトルズのSOサム・グリーンで、6トライを含む68得点を記録しこちらも初受賞となった。
ベストホイッスル賞は麻生彰久レフリーが6季連続6回目の受賞。 レフリーとアシスタントレフリーを合算して最も多く担当し、今シーズン多大な貢献をした者に贈られるAIG賞は、藤内有己レフリーが初受賞となった。
そして、今季トップリーグ参加16チームの監督(ヘッドコーチ)、主将、および記者の投票をもとに選考委員会にて決定されるベストフィフティーンは、優勝した神戸製鋼から最多の6人が選ばれた。選考対象は、リーグ戦7節中5試合以上に出場した選手となっており、MVPのカーターはリーグ戦4試合出場だったため対象外だった。カーターと同じのポジションのSOは、パナソニックの山沢拓也が初受賞した。
<ジャパンラグビー トップリーグ 2018-2019 ベストフィフティーン>
PR1 稲垣啓太(パナソニック ワイルドナイツ) 6季連続6回目HO 坂手淳史(パナソニック ワイルドナイツ) 初受賞PR3 山下裕史(神戸製鋼コベルコスティーラーズ) 4季ぶり2回目LO トム・フランクリン(神戸製鋼コベルコスティーラーズ) 初受賞LO ブロードハースト マイケル(リコーブラックラムズ) 初受賞FL リーチ マイケル(東芝ブレイブルーパス) 2季連続6回目FL クワッガ・スミス(ヤマハ発動機ジュビロ) 初受賞NO8 中島イシレリ(神戸製鋼コベルコスティーラーズ) 初受賞SH アンドリュー・エリス(神戸製鋼コベルコスティーラーズ) 初受賞SO 山沢拓也(パナソニック ワイルドナイツ) 初受賞WTB 福岡堅樹(パナソニック ワイルドナイツ) 2季連続2回目WTB レメキ ロマノ ラヴァ(Honda HEAT) 初受賞CTB アダム・アシュリークーパー(神戸製鋼コベルコスティーラーズ) 初受賞CTB リチャード・バックマン(神戸製鋼コベルコスティーラーズ) 初受賞FB ジオ・アプロン(トヨタ自動車ヴェルブリッツ) 初受賞
<功労賞>
【リーグ戦通算100試合担当レフリー】大槻卓
【リーグ戦通算150試合出場今季達成選手】久富雄一(日野レッドドルフィンズ)
【リーグ戦通算100試合出場今季達成選手】(達成順)山田章仁(パナソニック ワイルドナイツ)ブロードハースト マイケル(リコーブラックラムズ)イェーツ スティーブン(トヨタ自動車ヴェルブリッツ)マレ・サウ(トヨタ自動車ヴェルブリッツ)今村雄太(神戸製鋼コベルコスティーラーズ)桑水流裕策(コカ・コーラレッドスパークス)日和佐篤(神戸製鋼コベルコスティーラーズ)
<J SPORTS賞>神戸製鋼コベルコスティーラーズ第3節 サントリーサンゴリアス vs神戸製鋼コベルコスティーラーズ前半22分、神戸製鋼コベルコスティーラーズのトライ=トップリーグデビュー戦となったダン・カーターのトライ。
3連覇を狙う王者サントリーサンゴリアスを相手に、前半からトライを重ねた神戸製鋼コベルコスティーラーズ。今シーズンの神戸製鋼の躍進を象徴する試合でのトライが、今季最も印象的なシーンとして、J SPORTSの出演者とスタッフから選出された。
<Opta賞>シファ・リサラ(豊田自動織機シャトルズ) 初受賞
第7節までの56試合を対象に、ゲインメーターの記録が最も高かった選手に贈られる賞で、リサラは716メートルだった。
<フェアプレーチーム賞>ヤマハ発動機ジュビロ(2季ぶり2回目)
※ イエローカード1枚を3ポイント、レッドカード1枚を10ポイント、厳重注意1回を3ポイントとして反則数に加算。出場停止処分を受けたチームは受賞の対象外。