第55回全国大学ラグビー選手権大会は12月16日に3回戦がおこなわれ、大阪・キンチョウスタジアムでは慶應義塾大(関東大学対抗戦A 3位)と明治大(同 4位)が勝って22日の準々決勝進出を決めた。
慶大は京都産業大(関西大学Aリーグ 3位)と対戦し、43−25で勝利。
前半7分、京産大がモールでボールを失い、攻めに転じた慶大は主将のSO古田京がランでディフェンダーを破り先制した。16分にはFL川合秀和が躍動してタックラーを次々と振り切り、22分にはWTB宮本瑛介が抜けて3トライ目を挙げ、リードを奪った。
一方、京産大は10分にSO中村悠人のキックパスをCTBニコラス・ホフアがインゴールで押さえ、前半ラストにはゴール前のFKから粘り強く攻めてWTB濱田将暉がゴールに持ち込み、9点差に詰めて折り返した。
ハーフタイムを経て流れを呼び込んだのは京産大。後半早々にPGで加点すると、49分(後半9分)にはゴール前のラインアウトからモールを組んですぐにFL武田知大が抜け出してトライ。1点差とした。
しかし、慶大は59分、スクラムで圧倒してターンオーバーし、流れを変える。敵陣深くのラインアウトに移り、モールで押し込みリードを拡大。65分にもドライビングモールで連続トライを挙げ、33−20とした。慶大は72分にPGで16点差としてセーフティリードを奪い、終盤の相手の反撃を1トライに抑え、逃げ切った。
勝った慶大は準々決勝でライバルの早稲田大(関東大学対抗戦A 2位)と対戦する。
立命大WTB木田晴斗のタックルを振り切ろうとする明大のWTB高橋汰地(撮影:松村真行)
明大は立命館大(関西大学Aリーグ 2位)を50−19で下した。
PGで先制した明大は、前半12分に速いテンポの連続攻撃をPR安昌豪がフィニッシュ。20分にはHO武井日向がゴール前のパワープレーで得点し、27分には右への展開でCTB射場大輔がゴールに持ち込んだ。30分には相手のラインアウト失敗から攻め込み、PR安が再びファイブポインターに。ハーフタイム前には敵陣深くでPKを得ると、クイックタップから攻めてFL井上遼がトライを決め、36−0で折り返した。
前半で大差をつけられた立命大だが、後半に意地を見せる。43分(後半3分)、NO8庄司拓馬の力強い突進で敵陣深くに入り、すぐにボールを動かしてFB山本貫太がトライ。51分にもゴールに迫り、HO山口達也が突っ込んでチームはさらに活気づいた。62分には22メートルライン外からFL宮下大輝が柔らかい走りで次々とタックラーをかわしてゴールに持ち込み、観衆がどよめいた。3連続トライで17点差とした。
しかし明大は67分、自陣から14フェイズを重ね、HO松岡賢太がフィニッシュして悪い流れを止めた。試合終了前にはハードワーカーのFL石井洋介がトライを決め、試合を締めくくった
明大は準々決勝で関東大学リーグ戦王者の東海大と対戦する。