ラグビーリパブリック

日本一奪還目指す神戸製鋼が決勝進出! トヨタ自動車との熱闘制す

2018.12.08

終盤に決定的なトライを決めた神戸製鋼のアンダーソン フレイザー(撮影:早浪章弘)

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フレイザーの最後のトライを演出したダン・カーターのキック(撮影:早浪章弘)
 第56回日本ラグビー選手権大会を兼ねたトップリーグの準決勝が12月8日におこなわれ、東大阪市花園ラグビー場で開催された第1試合は、神戸製鋼コベルコスティーラーズが31−19でトヨタ自動車ヴェルブリッツを下した。神戸製鋼は2003年度以来のトップリーグ制覇、18シーズンぶりの日本選手権優勝を目指し、12月15日の決勝に進む。
 9月のリーグ戦第4節で26−26と引き分けていた両チームの再戦は、またも接戦となった。
 立ち上がりはトヨタ自動車が良く、先制PGを許した神戸製鋼だが、前半11分、スクラムからの攻撃でゴールに迫り、身長201センチのFLグラント・ハッティングが腕を伸ばして最初のトライゲッターとなった。25分にはハーフウェイ中央のスクラムから右へボールを動かし、SOダン・カーターとCTBアダム・アシュリークーパーがディフェンダーをひきつけたあと、スペースを突いたWTBアンダーソン フレイザーが大きくゲイン、そしてオフロードパスをもらったカーターがゴールに持ち込み、点差を広げた。
 その後、神戸製鋼はカーターのショットでも得点を重ね、18−6で折り返した。
 前半はノートライに終わったトヨタ自動車だが、55分(後半15分)、スクラムからの攻撃でSOライオネル・クロニエらがタテを突くなどしてテンポよく敵陣深くに入り、FBジオ・アプロンがゴールラインを割って流れを引き寄せた。コンバージョンキックも決まり、5点差となる。
 その後、互いにPGを1本ずつ決め、21−16で迎えた67分、神戸製鋼はスクラムでPGチャンスを得、カーターが確実に決めて8点差とした。
 それでも、初のトップリーグ優勝を目指すトヨタ自動車も粘り、74分にスクラムでやり返し、CTBクリントン・スワートがPG成功で再び5点差とする。
 しかし神戸製鋼は78分、SOカーターが突破して左のアウトサイドキックで敵陣深くにボールを放ち、チェイスしたWTBアンダーソンが相手FBアプロンにプレッシャーをかけてインゴールで押さえ、決定的なトライを挙げた。
 勝った神戸製鋼のデーブ・ディロン ヘッドコーチは「前半はフィジカリティで負けていた部分はあったと思うが、後半はそこを修正して立ち向かうことができ、最後に、カーター、フレイザー含めてのマジックを起こしトライを取ることができてよかった」とコメント。決勝へ向けては、「自分たちがすることは変わらないと思う。ここまでやってきた神戸のラグビーをやり続けて、サポーターや日本のラグビーファンを魅了するようなラグビーをやりたい」と意気込みを語った。
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