2016年3月から始まった予選は、2年半余を経て、最後にカナダが出場権獲得
(Photo: World Rugby)
香港、カナダ、ケニア、ドイツの代表4チームがフランスのマルセイユに集まり、総当たり戦で実施されたラグビーワールドカップ2019の世界最終予選は、現地時間11月23日にファイナルラウンドを迎え、カナダが優勝の可能性を残していた香港との直接対決を27−10で制し、3戦全勝で9大会連続のワールドカップ出場を決めた。
本大会では、ニュージーランド、南アフリカ、イタリア、ナミビアと同組のプールBに入る。
2019年の日本大会は前回のイングランド大会に続き、初出場国なしの20チームで争われる。
ワールドカップ常連で、1991年の第2回大会ではベスト8に入ったことがあるカナダだが、日本行きへの切符獲得までは厳しい道のりだった。
8年間ヘッドコーチを務めていたキアラン・クローリーが2016年1月に退任し、次のマーク・アンスコム体制では格下のブラジルにも敗れるなど苦戦が続き、ライバルであるアメリカとの北米予選でも苦汁をなめた。そして昨年9月に、元ロシア代表ヘッドコーチでウェールズラグビー協会のシニアハイパフォーマンス強化を担当していたことがあるキングズリー・ジョーンズが新しい指揮官になったが、ウルグアイとのプレーオフに連敗し、敗者復活をかけて世界最終予選に臨んでいた。
スタッド・デロートで、雨の中おこなわれた決定戦。
試合開始から約11分間、香港に攻め込まれたが辛抱したカナダは、前半18分にゴールに迫ると、HOレイ・バークウィルがピック&ドライブでねじ込み先制した。32分には敵陣深くで、ワールドカップを3大会経験しているベテランWTBのDTH・ファンデルメルヴァがキックをチャージしてトライ。
その後、悲願の初出場を目指す香港に反撃され、4点差に詰められたが、PG2本でリードを広げ、後半30分には左へ展開したアタックをWTBファンデルメルヴァがフィニッシュし、勝利を引き寄せた。
これで、ラグビーワールドカップ2019に出場する全チームが確定。
そして開幕まで、あと300日となった。