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明治、ジュニア選手権で20年ぶり優勝。敗れた東海大も「熱さ伝えた」。

2018.11.24
明大HO松岡賢太をダブルタックルで止める東海大。互いに接点で
一歩も引かなかった。(撮影/松本かおり)

喜びの明大。20年ぶり!(撮影/松本かおり)
 昨季の大学選手権決勝進出が19年ぶりなら、こちらは20年ぶりのタイトルだった。
 11月24日におこなわれた関東大学ジュニア選手権決勝は、明大と東海大の顔合わせ。互いの思いがぶつかり合った80分は好ゲームとなり、42-26で紫紺のジャージーが上回る。明大・八幡山グラウンドに歓喜の声が響いた。
 田中澄憲監督も、「(ジュニア選手権優勝が)20年ぶりと聞いて驚きましたが、長く乗り越えられなかったものを越えられたのは大きいですね」と喜び、「チームに、いい空気が出てきたように感じます」と話した。
 ジュニアチームの躍進はチーム力の充実。過去のシーズンを振り返れば、その事実が浮かぶ。両チームとも、最初から気持ちの入ったプレーを見せた。
 先手を取ったのは明大。立ち上がり1分、ラインアウトからのアタックが見事だった。CTB射場大輔が防御ラインを突破して前進し、SO二浦瑞樹につなぐ。背番号10はそのままインゴールに入り、好スタートを切った。
 前半は、明大がそのまま主導権を握った。28分に1トライを決められるも、計4トライを奪う。前半終了間際にふたたびトライを許したが、28-12でハーフタイムを迎えた。
 後半に入り、互いの集中力はさらに増した。
 9分にCTB児玉樹のトライで36-12と明大が引き離したが、ここからの東海大の奮起が素晴らしかった。特にFWが接点で力強さを見せ、モールで圧力をかける。15分、20分とHO前本健太がインゴールに入り、点差を詰めた(35-26)。
 しかし明大も負けじとFWで勝負を挑み続け、後半28分、PR笹川大五がトライラインを超える。それが大きな追加点となり、42-26の最終スコアで勝利を得た。
 チームを勝利へ導いたゲームキャプテンのLO舟橋諒将は、「東海大の圧力を受けることなく、明治のスタンダードを最初から出していこうと思っていました」と戦いを振り返った。
「(大学選手権決勝まで進んだ)昨シーズン、チーム全体が強くなるには下から盛り上げることが大事だと分かりました。だから、この試合に向け、練習からいい雰囲気を作っていったつもりです」
 自分がAチームでプレーすることも決して諦めてはいない。
 敗れた東海大のゲームキャプテン、WTB清水?太郎は、試合に敗れたことについては「明治の強いFW、タテに出るBKに引いてしまった時間帯があったのが残念」と振り返ったが、決して下は向いていなかった。
「明日、Aチームがリーグ戦の優勝が決まる大東大戦を戦います。(このジュニア選手権決勝で)いい流れを作ろう、と言って挑みました」
 後半に入り、続けて2トライを返した。その時間帯は確かに東海スタイルを貫いた。清水は「熱さは伝わったと思います。きっと明日は、東海らしい前へ出るディフェンスを見せてくれるはず」とAチームへの期待を口にした。
 勝者も、勝利に届かなかった側も、見守る部員たちに思いを届けた「もうひとつのファイナル」。シーズンクライマックスへ向けて歩を進めるチームにとって、大きなエナジーとなる。
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