独自性を打ち出して戦いたいトニー・ブラウン新ヘッドコーチ。(撮影/松本かおり)
レネ・レンジャーは183センチ、102キロの32歳。(写真/Getty Images)
強力なボールキャリアーでありハードタックラー。NZ代表6キャップ、スーパーラグビーに76試合出場という経験値を持つCTBレネ・レンジャー(昨季までラ・ロシェル)が加わった。
10月5日、サンウルブズが第1次スコッドの4人を発表した。
レンジャーに加え、ニュージーランダーながらスコットランド代表キャップ1を持つCTBフィル・バーリーの加入も決定(スーパーラグビー36試合出場/昨季までエディンバラ)。昨年のスコッドから、SOヘイデン・パーカーとHOジャバ・ブレクバゼも契約を結んだ。
同スコッドを発表すると同時に、新シーズンの指揮を執るトニー・ブラウン ヘッドコーチ(以下、HC)の会見も開かれた。
昨季はサンウルブズ、日本代表の両チームの指揮をジェイミー・ジョセフHCが執った。しかし、同コーチは2019年シーズンはジャパンに注力。そのため、昨季はアシスタントコーチ(アタック担当)だったキレ者にバトンが渡された。
日本代表のコーチも継続しておこなう新指揮官は、ワールドカップイヤーはジャパンとサンウルブズの連携をこれまで以上に深めたい意向を口にした。
「(両チームが)お互いに影響を与え合う。それが、ワールドカップで(ジャパンが)いい成績を残すことにつながると考えています」
シーズン序盤はジャパン組を除いた小さめのスコッドでスタートを切り、第5節過ぎからフルスコッドで戦う構想を描いている。
2018年シーズンは5位以内を目指しながら3勝に終わり、最下位(15位)に終わった。
新HCはチームが目指す具体的な成績を示すことはなかったが、「革新的なラグビーをやりたい」と高い志を口にした。
「JJ(ジョセフHC)が築いた土台の上にさらに積み上げたい。ファンが見たくなるような、楽しめる試合をしようと思っています。私のスタイルのチームは、世界中でこのチームだけ。それを見てほしい」
自分たちの目指すラグビースタイルについて、こう説明した。
「スペースを使う。スピードを使う。ボールを保持し続ける。ターンオーバーからすぐに攻める。少ないセットピース。素早い展開。それらで相手チームを上回ったときに勝てる。それがファンが見たいラグビー」
ジャパンの資格を持たない外国人選手たちも、サンウルブズの方向性に合った特性を持つ者を選んでいると言った。
「バーリーはハイランダーズでも一緒にやりましたが、スピードを持ってボールを動かせる選手。レンジャーは強いボールキャリアーと言うだけでなく、スキルも高く、ディフェンダーとしても素晴らしい」
2019年シーズンは、2月16日、シンガポールでのシャークス戦で開幕する。
今秋の日本代表欧州遠征が終わった後、チームの全貌を発表する予定にしている。