ニュージーランドの地で無敵と思われていたオールブラックスを倒し、1年後のワールドカップへ向けて自信を取り戻した南アフリカ代表“スプリングボックス”が、地元ファンの前でたくましくなった姿を披露した。9月29日、ポートエリザベスのネルソン・マンデラ・ベイ・スタジアムでおこなわれたラグビーチャンピオンシップ(南半球4か国対抗戦)の第5節でオーストラリア代表と対戦し、23−12で競り勝った。
今大会、南アはこれで3勝2敗。オーストラリアは地元で35年ぶりにアルゼンチンに敗れたショックを引きずっていたか、連敗で1勝4敗となった。
開始30秒、オーストラリアのSOカートリー・ビールが自陣深くでボールを大きく回そうとしたところ、南アのWTBアピウェ・ディアンティがインターセプトし先制トライを挙げた。21分にはSOハンドレ・ポラードがディフェンスを切り裂き、SHファフ・デクラークにつないで追加点。
一方のオーストラリアは26分、敵陣深くでアドバンテージをもらい連続で攻め、SHウィル・ゲニアからロングパスをもらったCTBリース・ホッジが右隅にフィニッシュした。29分にはカウンターでFBデイン・ハイレットペティが果敢にタテを突き、仲間のサポートとすばやいリサイクル後、ゲニアがWTBマリカ・コロインベテとのパス交換からゴールに持ち込んだ。
2点差に詰められ南アだが、その後、ポラードがPGを3本決めてリードを拡大。
テリトリー獲得とボール支配率ではオーストラリアが上回ったが、南アは相手より倍以上の148回のタックルを繰り出し、イエローカードをもらい数的不利な時間帯もあったが粘り強いディフェンスで耐え、後半は無失点だった。
最終節となる10月6日、南アは地元プレトリアでニュージーランドを迎え撃つ。オーストラリアはアルゼンチンのサルタに飛び、ゴールドコーストでの屈辱を晴らしたい。