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今季初勝利は、対法大29年ぶりの勝利。専大、逆転勝ちで大きな自信。

2018.09.25
決勝トライを奪った専大WTB夏井勇大を祝福するFB檜山成希。(撮影/松本かおり)

決勝トライの専大WTB夏井勇大。ラストシーン以外でも勝利に貢献。(撮影/松本かおり)

後半35分、同点を挙げた専大SH片岡領。(撮影/松本かおり)
 29年ぶりに法大に勝った。
 前回専大が勝ったのは、現在チームを率いる村田亙監督が4年生の時だった。
 指揮官が試合後の円陣で言った。
「お前らはヒーローだ。おめでとう!」
 9月24日、上柚木陸上競技場での専大×法大(関東大学リーグ戦1部)は38-33と、好ゲームが展開された。
 2015年度に山梨学院大に勝って以来の1部での勝利は、簡単ではなかった。
 前半6分、自陣でのラインアウトからフェーズを重ねた末にFB檜山成希がインゴールに入り、13分には2つめのトライ。こちらは、自陣深くでのターンオーバーから12番の郡司健吾のチップキック、それを拾った13番、夏井大樹が長い距離を走り切ったものだった。
 14点先取という最高の滑り出し。しかし前半修了時までに14-19と逆転されたのは、防御で粘れず、3つのトライを許したからだ。
 インサイドブレイクを許した後に奪われたものが2つ。スクラムで圧力を受けた後のものがひとつ。この防御のスキは、後半に入っても見られた。
 後半3分の失トライは、カウンター攻撃を受けた後のペナルティから速攻を許して奪われた。同20分にはラインアウトからFWに走られたのをきっかけにフェーズを重ねられて崩された。
 白×緑のジャージーがそれでも勝利に届いたのは、離されかけても諦めず、15人が一体となって攻め、トライを取り返し続けたからだ。
 前戦の大東大戦では留学生パワーの圧力を受けたこともあってミスを連発。3フェーズを重ねられなかった。
 しかし、この日はリードされても積極さを失わなかった。
 後半15分、28分のFL坂本洋道のトライは、それぞれラインアウト、スクラムからFWがしつこく前へ出てインゴールへ近づき、得点に結びつけた。坂本は大東大戦のパフォーマンスがあまり良くなかったが、首脳陣からスタッツを示されて指摘を受け、この日覚醒した。
 後半35分からの同点劇、逆転劇では、メンタル面での強さが見えた。
 同点トライは、その直前のアタックで攻め切れず、地域を戻されてのラインアウトからSH片岡領が走った。
 決勝トライは自陣で長く守り続けた後、相手反則を誘い、ペナルティキックで前進。ラインアウトでノックオンをしてチャンスを逃したかに見えたが、直後のスクラムでボールを取り返したところから攻め切った。
 決勝トライを決めたWTB夏井勇大は、「苦しい時間帯にみんなが体を張っていた。自分にボールが回ってきたら絶対に決めるつもりだった」と話した。
 試合後、村田監督は話した。
「体力的に自分たちの方が上回っている自信はありました。3フェーズ以上重ねればトライを取れると思っていたので、グラウンドいっぱいボールを動かして、攻めようと話しました」
「敵陣に行くとき以外はキックは使わず攻め続けよう」と、自分たちのスタイルをやり切ることに集中しての勝利。好敵手からの勝利は歴史を変えるだけでなく、自分たちの内面を変えるものになるかもしれない。
 この試合に続いておこなわれた流経大×中大は、流経大が後半地力を発揮して29-7で勝利した。
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