マン・オブ・ザ・マッチにも選ばれた早大FB梅津友喜。(撮影/松本かおり)
一つひとつのプレーの精度に不満は残った。
それでも15トライで99得点。失点は5だけだった。
9月23日に味の素スタジアム西競技場でおこなわけた早大×成蹊大(関東大学対抗戦A)。2週間前の今季開幕戦、筑波大戦に55-10と快勝して100周年イヤーの幕を開けた早大はこの日も99-5と大勝した。
早大は、目指している形から先制点を挙げた。
前半3分、成蹊大が攻めている途中、パスが乱れる。そこに殺到してターンオーバーすると、SH齊藤直人のパスを受けたFB梅津友喜がキック。チェイスしたWTB佐々木尚がインゴールに入った。
今季、チームは「全員オプション」の意識を持ってプレーしている。
型にはまってプレーするのでなく、全員がその局面局面で自分がどう動けばいいか判断して動き、ボールを求めるコールを送る。
そんな意識が呼んだ先制点だった。
SO岸岡智樹、WTB古賀由教、FB梅津がともに3トライを挙げるなど、15トライ中13トライをBKで挙げた勝者。ボールをよく動かし、成蹊大ディフェンスを機能させなかった。
試合後の円陣で「足踏みはしていない。しっかり反省すべきところはして、前へ進んでいこう」と話した相良南海夫監督は、「クオリティー」をテーマに、この試合に臨んだと話した。
「こういう(点差が大きく開く)試合は難しいと思っていたので、(トライを)取れるところはしっかり取るなど、そういう部分を大事にしていこう、と。曖昧なところや、おかしいと感じたことは、その場その場で解決していく。それを練習でもやってきたし、試合でも求めました。それでもミスがあったし、点差が開くとサボるシーンも見えた気がします。ストレートランや、ボールのプレゼンテーション、ジャッカルのスキルの精度も求めました。そういったところを検証し、また次の試合に活かしていきたいですね」
同監督は、前半だけで3トライと高い決定力を見せた古賀、ルーキーながらしっかり動いたCTB中西亮太朗のプレーを評価した。
早大は10月7日に青学大(足利)、10月21日に日体大(前橋)と戦った後、11月4日、帝京大(秩父宮)に挑む。