今季トップリーグ開幕から3連勝同士だったパナソニック ワイルドナイツとヤマハ発動機ジュビロが、9月22日に東京・秩父宮ラグビー場で激突。パナソニックが15−0で制し、総勝点を17に伸ばしてホワイトカンファレンスの首位に立った。
ヤマハは3勝1敗（総勝点14）となり、同カンファレンス8チーム中の2位に順位を下げた。
パナソニックは前半2分すぎ、ゴールに迫ったヤマハのトライを阻止すると、その1分後、山沢拓也の足技から先制点につなげた。スクラムから攻撃を再開したヤマハがボールを失い、山沢が蹴ってピンチを脱出、少年時代にサッカー選手だった24歳のSOはさらに、転々とする楕円球に惑わされたヤマハ選手にプレッシャーをかけてドリブルし、ゴール前で自ら確保してWTB山田章仁につなぎ、トライが生まれた。
パナソニックは、PGで加点したあとの22分には、ハイボールの競り合いからこぼれたボールを山田が確保して敵陣深くまでゲインし、パスをもらったLOサム・ワイクスがゴールラインを割った。
15点を追うヤマハは後半早々に攻め込みゴールに迫ったが、パナソニックの堅守で得点できず、その後もチャンスをつくりながらハンドリングエラーやラインアウト失敗などでつぶし、今季初黒星となった。
ヤマハの清宮克幸監督は、「後半で立て直したかったが、自分たちの強みがたくさんある中、それを生かすことができなかった。予想外だったのは、チャンスにあれだけ多くのミスが出たこと。ミスで負けた」と敗戦を振り返る。
キャプテンのNO8堀江恭佑は、「相手のゴール前まで入ったのに取り切れなかったことが勝敗に響いた。ただ、内容には手応えをつかんだ部分もある。FWはいける気がしていた。攻めどころの選択を含めて今後改善していきたい」とコメントした。
パナソニックのロビー・ディーンズ監督は「4戦して4勝はよいこと。懸命にディフェンスしたのもよかった」と語り、油断はない。
ゲームキャプテンを務めたSH内田啓介は、「失点ゼロに抑えたのは収穫。トライ2つは、少ないチャンスからものにできた。ヤマハはセットが強く、フィールドの選手が広く立ってくる。そこにしっかりスペーシングできたのはよかった」と、勝ったゲームを振り返った。