東京・秩父宮ラグビー場で7日、ジャパンラグビートップリーグ2018-19のレッドカンファレンス第2節、NTTコミュニケーションズシャイニングアークス対サントリーサンゴリアスの試合がおこなわれ、3連覇を狙うサントリーが20-18で制し開幕から2連勝となった(総勝点8)。NTTコムは2試合連続で7点差以内の惜敗となり、勝点4は逃したがボーナスポイントを獲得している(総勝点2)。
サントリーは序盤に敵陣でプレーを続け、10番をつけた田村煕がPG2本を決めてリード。12分にはテンポのいい連続攻撃からルーキーのCTB梶村祐介が抜けてトライを挙げた。
対するNTTコムは23分の得点チャンスを落球で逃したが、31分にようやくスコアボードを動かす。敵陣深くのスクラムでペナルティを得ると、クイックタップから攻めてゴールに迫り、PR上田竜太郎がインゴールにねじ込んだ。ハーフタイム前にはFB小倉順平がPGを決め、5点差に詰めて折り返した。
後半、最初に得点したのはNTTコムで、小倉のショットで2点差まで追い上げたが、56分(後半16分)、自陣深くで反則を繰り返してキャプテンのFL金正奎がイエローカードとなり、流れは変わった。
数的有利となったサントリーは直後、スクラムから攻め、フィジカル強いCTB梶村がフィニッシュ。20-11となる。
だがゲームはもつれ、67分、サントリーのFLツイ ヘンドリックがラインアウトで相手選手と競った際に危険なプレーをしたため10分間の退出を命じられ、今度はNTTコムに流れが傾いた。そして73分、NTTコムは敵陣深くのブレイクダウンでターンオーバーしてたたみかけ、数的有利を活かしてCTBブラッキン・カラウリアヘンリーがゴールに持ち込み、コンバージョンも決まって2点差となった。
しかし終盤、NTTコムはまたも反則が続いてチーム2枚目のイエローカードを提示され、逆転することはできず、サントリーが20-18で逃げ切った。
敗れたNTTコムのロブ・ペニー ヘッドコーチは「コーチングスタッフ、マネジメントスタッフ、チーム全員が、選手のプレーに誇りを持っている。すごくいい試合になった。ただ、後半はじめにサントリーが攻め込んだ時に、うちが脱出に失敗したこと、そこでサントリーがセットピースでチャンスをものにしたのが大きかった」と試合を振り返る。
金キャプテンは「先週の神戸(製鋼)、今週のサントリーをターゲットにしてきました。最後まで戦う意志を見せられたことはよかった。試合が終わった今も、誰も下を向いていない。自分が加わって5年、今が一番素晴らしいチームになっていると実感している」と語り、前を向いた。
一方、勝ったサントリーの沢木敬介監督は、「前半の入りは悪くなかったのに、結果はご覧の通りです。一つのプレーで流れを相手に渡す。甘い。自分たちがどうなりたいのか、もう一度考えるべき」とコメント。
流大キャプテンにも笑顔はなく、「良かったのは勝ったこと。それ以外にはありません。このレベルでチャンピオンになれるかといったら、なれない」と厳しかった。