日本ラグビー界最高峰の16チームが競う、「ジャパンラグビー トップリーグ 2018-2019」が開幕。8月31日に東京などで4試合がおこなわれ、秩父宮ラグビー場では、アリスター・クッツェー ヘッドコーチ(前 南アフリカ代表指揮官)が率いる新体制となったキヤノンイーグルスが、過去5回の優勝を誇る東芝ブレイブルーパスに26-20で逆転勝ちした。
東芝戦初勝利は共同キャプテンに就任した嶋田直人のトライで始まった。
前半5分、キヤノンがブレイクダウンでターンオーバー後、カウンターで攻め、LOのアニセ サムエラとジャン・デクラークの力走が続いてゴールに迫り、すばやくボールを回してFL嶋田が先制のファイブポインターとなった。
しかし東芝は10分過ぎ、日本代表主将でもあるFLリーチ マイケルが力強い走りとハンドオフで次々とタックラーを外してゴールに持ち込み、流れを変えた。16分にはFBコンラッド・バンワイクがゴール前にできたスペースを抜けて追加点。
それでも、その後キヤノンはSO田村優がPGを2本決め、11-14と3点差に詰めて折り返した。
後半、東芝にPGを許し6点差にされたキヤノンだが、52分(後半12分)、キックレシーブのカウンターからWTB藤本健友が大きくゲインして、FL嶋田、SH天野寿紀とつないでトライ。コンバージョン成功で18-17と逆転した。
56分に東芝のSOマイク・ハリスがPGで3点を入れたが、キヤノンは68分にSO田村がドロップゴールを決め再び先行する。
そして74分、東芝のSOハリスがドロップゴールで再逆転を狙ったがキヤノンのもうひとりの共同主将であるHO庭井祐輔がチャージして得点を阻止し、東芝陣内へ転がったボールを追ってさらに相手にプレッシャーをかけターンオーバー、WTB三島藍伴のトライにつながり熱闘を制した。
トップリーグ初昇格の第1戦で宗像サニックスブルースを倒した日野レッドドルフィンズ。
写真は前半28分にファーストトライを決めたFLアッシュ・パーカー(撮影:松本かおり)
そのほか、東京・町田市立陸上競技場ではトップリーグ初昇格の日野レッドドルフィンズが宗像サニックスブルースに挑み、33−3で歴史的初勝利を挙げている。栗田工業から移籍してきたFLアッシュ・パーカーが2トライを挙げるなどしてマン・オブ・ザ・マッチ。守っては、アタッキングラグビーが特長の宗像サニックスにトライを許さなかった。
日野の細谷直監督は、「Bチーム以下が仮想サニックスをやってくれたおかげ。チーム全員が同じ絵を見てプレーできた。勝つ試合で相手をノートライに抑え、勝点もしっかり取った。選手たちをほめたい。ディフェンスが良かった」と試合を振り返る。
一方、敗れた宗像サニックスの杉浦敬宏キャプテンは、「スクラムやラインアウトでプレッシャーを受けて、思うような形でプレーできなかった」と悔やんだ。
大阪・キンチョウスタジアムでは、昨季準優勝のパナソニック ワイルドナイツが同11位のクボタスピアーズに苦しんだが、15−11で競り勝った。
兵庫・神戸ユニバー記念競技場では、豪華補強で15季ぶりの優勝を狙う神戸製鋼コベルコスティーラーズがNTTコミュニケーションズシャイニングアークスを34−27で下している。
第1節の残り4試合、NECグリーンロケッツ×豊田自動織機シャトルズ、リコーブラックラムズ×Honda HEAT(以上、秩父宮ラグビー場)、ヤマハ発動機ジュビロ×コカ・コーラレッドスパークス、トヨタ自動車ヴェルブリッツ×サントリーサンゴリアス(以上、愛知・豊田スタジアム)は9月1日におこなわれる。
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