ワールドカップ1年前に指揮官が替わった世界ランキング10位のアルゼンチン代表が、捲土重来への確かな一歩となる勝利を手にした。
マリオ・レデスマ新体制で臨むラグビーチャンピオンシップ(南半球4か国対抗戦)の第2節、現地時間25日に、地元メンドーサのエスタディオ・マルビナス・アルヘンティナスで世界ランク6位の南アフリカ代表と対戦し、32−19で競り勝った。
アルゼンチンはテストマッチの連敗を5でストップ。南アを倒したのは2年ぶりで、通算3勝目となった。
両チームは今大会1勝1敗。首位は2連勝のニュージーランド代表で、最下位は2連敗のオーストラリア代表となっている。
ファーストトライを南ア代表主将のFLシヤ・コリシに許したアルゼンチンだが、3−5で迎えた前半19分、FBエミリアノ・ボフェリがハーフウェイから抜けてつなぎ、WTBバウティスタ・デルギーがゴールラインを越え逆転した。23分には自陣でのスクラムからボールを動かし、CTBマティアス・モロニがディフェンダーをひきつけて右外のデルギーにつなぎ、連続トライが生まれた。
25分に再びアルゼンチンがゴールに迫ると、南アのLOエベン・エツベスが反則を犯してイエローカードを提示され、数的有利となった南米の雄は直後、SOニコラス・サンチェスがギャップを突いてインゴールに持ち込み、リードを広げた。
36分過ぎにはサンチェスがドロップゴールを決め、27−7で折り返した。
後半早々、アルゼンチンは自陣深くに攻め込まれたが主将のHOアグスティン・クレーヴィーがブレイクダウンで奮闘しピンチを脱出すると、46分(後半6分)、アタックで左への展開からWTBラミロ・モヤノが抜けて32−7となった。
追う南アは48分、65分と、途中出場でWTBに入ったライオネル・マプーが連続トライを挙げ、13点差に詰める。
しかし、アルゼンチンは70分にもゴールラインを背にしたが耐え、76分にも自陣22メートルライン内に入られたがターンオーバーでピンチを脱出。その後、LOグィド・ペティのラインアウトスチールもあって相手の攻撃を断ち切り、レデスマ ヘッドコーチに初勝利をプレゼントした。
アルゼンチン代表は次節(9月8日)、ニュージーランドのネルソンで世界王者の同国代表“オールブラックス”に挑む。南ア代表はブリスベンへ飛んでオーストラリア代表と対戦する。
出血したあとも身体を張り続けたアルゼンチン代表のクレーヴィー主将(Photo: Getty Images)
エミリアノ・ボフェリにタックルされるシヤ・コリシ(Photo: Getty Images)