ラグビーリパブリック

フィジー破る! サクラセブンズ、W杯セブンズのチャレンジTで9位狙う。

2018.07.22
逆転のトライを奪った中村知春主将。(撮影/松本かおり)
 最後の最後までアグレッシブさを失わなかったから勝てた。
 7月20日に開幕したラグビーワールドカップ・セブンズ(米・サンフランシスコ)。2日目(同21日)の初戦、チャレンジトーナメントの準決勝を戦った女子セブンズ日本代表(サクラセブンズ)はフィジーに15-14と逆転勝ちした。次戦でイングランドと同トーナメントの決勝戦を戦う。
 8強の目標は逃したが、9位の座を絶対に確保したい。
 フィジーとの一戦は、互いにミスでプレーを途切れさせる形でゲームが進んだ。スクラムから仕掛けてフィジーが先制したのは前半4分47秒。サクラセブンズもハーフタイム直前、ラインアウトからの攻撃途中にボールを失いながらも、その後の相手のミスにつけ込む。最後は堤ほの花が左中間に入って前半を終えた(5-7)。
 後半もフィジーが先にトライを取って5-14とするも(4分41秒)、サクラセブンズは諦めずに動き続けた。
 やるべきことは準備してきた自分たちのプレーだ。「積み重ねてきたことに立ち返れた」と稲田仁ヘッドコーチは言った。
 まず、フィジーがシンビンで6人になった好機に振り回した。ラインアウトから辛抱強く攻撃を重ね、最後に谷口令子がインゴールに入る(10-14)。そして、残り時間のない中で蹴ったキックオフボールを相手が確保ミス。そこから攻撃を重ねた。
 途切れがちだった前半の攻撃に、ハーフタイムに出た指示は「ラインの幅を少し狭く。やや深く」。微修正と集中力でプレーの継続時間が延びた。そして、パワーで上回る相手を、オフロードパスによるつなぎでうしろへ下げた。
 ラストシーンは、バティヴァカロロ ライチェル 海遥がラックからボールを持ち出して始まった。タックルを受けながらパス。受けた中村知春主将が右中間インゴールに入った。15-14と劇的に逆転した。
「やってきたことをひとつずつ出したこが結果に結びついた」(稲田ヘッドコーチ)
 9位を懸けたチャレンジトーナメント決勝の相手はイングランド。指揮官は「(試合勘の休養や栄養の採り方なとも含め)グラウンドの中も外もやり切って終わりたい」と言葉に力を込めた。
 イングランド戦は18時16分(日本時間=22日 午前10時16分)にキックオフとなる。
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