海外(ホームの香港、シンガポール)で勝利、1シーズン3勝など、スーパーラグビーでいくつかの初めてを成し遂げた日本チームのサンウルブズだが、まだ達成したことがなく今季中に新たな歴史として刻みたいのが、アウェイ(敵地)での初勝利だ。残り2試合はオーストラリアで戦うことになっており、7月7日にはシドニーで同カンファレンス1位のワラターズに挑戦する。ジャイアントキリングで世界中のラグビーファンを驚かせるチャンスだ。
先週末のブルズ戦勝利に貢献したLOヘル ウヴェ、FL布巻峻介、SH内田啓介、FBゲラード・ファンデンヒーファーが負傷で離脱したが、テストマッチ後に休養していた日本代表のFLリーチ マイケル、NO8姫野和樹、SH流大が再合流して先発メンバーに名を連ね、同じくオーストラリア遠征でサンウルブズに戻ったPR稲垣啓太、LO/FLヴィンピー・ファンデルヴァルトはベンチ入りする。
トニー・ブラウン ヘッドコーチ代行は、「フレッシュな選手が入ってきました。彼らがチームに新たな活力をもたらしてくれることを楽しみにしています」とコメント。ワラターズには、どこからでも1対1で相手を倒すことができる経験豊富な選手が多く、そんな選手を止めることが勝つための重要なポイントになるとし、「我々も、いいパフォーマンが発揮できることに自信を持っています」と語る。
4月に東京で対戦したときは29−50で敗れており、キャプテンの流は「リベンジを果たしたい」と燃えている。
そして、背番号12をつけるマイケル・リトルもキーマンのひとり。サンウルブズで最高のラインブレイカーであり、先週のブルズ戦では1トライ1アシスト、4回のターンオーバーに、8回のタックルすべて成功も高く評価され、全15チームのなかでプレーヤー・オブ・ザ・ウィーク(週間MVP)に選出された。偉大な父(元ニュージーランド代表CTBウォルター・リトル)の才能を受け継いだマイケル・リトルは、「ファンが楽しめるようないいラグビーをして、(オーストラリア遠征で)2勝を手にし、帰国したいと思っています。ワラターズはとてもいい状態です。難しい試合になると思いますが、彼らを止め、ボールを保持してアタックしていこうと思います」とコメントした。
<サンウルブズ (7月7日・ワラターズ戦) 試合登録メンバー>
1.クレイグ・ミラー(パナソニック) 2.ジャバ・ブレグバゼ(ジョージア代表) 3.浅原拓真(東芝) 4.ジェームス・ムーア(宗像サニックス) 5.グラント・ハッティング(神戸製鋼) 6.リーチ マイケル(東芝) 7.エドワード・カーク(キヤノン) 8.姫野和樹(トヨタ自動車) 9.流大(サントリー) 10.ヘイデン・パーカー(神戸製鋼) 11.山田章仁(パナソニック) 12.マイケル・リトル(三菱重工相模原) 13.ジェイソン・エメリー(宗像サニックス) 14.セミシ・マシレワ(近鉄) 15.野口竜司(パナソニック)
〔リザーブ〕
16.庭井祐輔(キヤノン) 17.稲垣啓太(パナソニック) 18.ヘンカス・ファン・ヴィック(宗像サニックスブルース) 19.ヴィンピー・ファンデルヴァルト(NTTドコモ) 20.ラーボニ・ウォーレンボスアヤコ(NTTコム) 21.田中史朗(パナソニック) 22.松田力也(パナソニック) 23.中村亮土(サントリー)