サンウルブズと同じく前節は試合がなかったレッズは、英気を養ってオーストラリアから初来日した。現在、4勝5敗とやや苦戦気味のレッズだが、11節では南アフリカ・カンファレンス首位(昨季準優勝)のライオンズを下しており、5月12日に東京・秩父宮ラグビー場で今季初勝利を目指すサンウルブズにとっては手強い相手だ。
レッズは今季獲得トライ総数が全15チームのなかで最も少ない19本(1試合平均約2トライ)。だが、インサイドCTBのサム・ケレヴィやWTBフィリポ・ダウングヌは突破力があり、本日5月10日に22歳の誕生日を迎えたPRタニエラ・トゥポウも危険なボールキャリアーだ。
それでもやはり、レッズの強みはディフェンス力に違いない。チームスタッツはタックル成功率が3位となっており、守りで勝つチーム。ブラッド・ソーン ヘッドコーチは自陣深くからでも果敢に攻めてくるサンウルブズについて「デンジャラスチーム」と警戒しており、サンウルブズにとってはレッズの堅守を破ることが勝利へのポイントとなる。
特別な思いを持って秩父宮ラグビー場でプレーするのは、7番をつけて先発するジョージ・スミス。オーストラリア代表111キャップを誇るハードワーカーで、世界的なスター選手でもあるスミスだが、サントリーサンゴリアスに在籍していた昨年末、東京都府中市内で泥酔してタクシー運転手への暴行事件を起こし(逮捕後、不起訴処分となった)、残念な終わり方で日本を去っていた。心身の深い傷を癒やしてフィールドに戻り、日本のラグビーファンの前で汚名返上を期する。
怪我で離脱しているスコット・ヒギンボサム主将に代わってゲームキャプテンを務めるのは、鎖骨負傷から復活したベテランPRのジェームズ・スリッパー。3月のストーマーズ戦でセンチュリオンとなったスリッパーに続き、オーストラリア代表LOでもあるケイン・ダグラスもサンウルブズ戦でスーパーラグビー通算100試合出場となる。
脳しんとうで戦列を離れていた司令塔のジョノ・ランスは10番で復帰し、20歳になったばかりのヤングスターであるハミッシュ・スチュワートはFBに移動して先発する。
<レッズ (5月12日・サンウルブズ戦) 試合登録メンバー>
1.James Slipper 2.Brandon Paenga-Amosa 3.Taniela Tupou 4.Izack Rodda 5.Kane Douglas 6.Adam Korczyk 7.George Smith 8.Angus Scott-Young 9.Ben Lucas 10.Jono Lance 11.Jordan Petaia 12.Samu Kerevi 13.Chris Feauai-Sautia 14.Filipo Daugunu 15.Hamish Stewart
〔リザーブ〕
16.Alex Mafi 17.Harry Hoopert 18.Sef Fa’agase 19.Harry Hockings 20.Liam Wright 21.Moses Sorovi 22.Duncan Paia’aua 23.Aidan Toua