ジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチが「おそらく、このリーグのなかで最強のチームだと思う」と評したハリケーンズ(ニュージーランド)に対し、日本チームのサンウルブズは陣地獲得とボール支配率で上回り、後半32分まで11点差と競ったが、終盤に突き放され、15−43で敗れた。
サンウルブズはこれで、開幕から9連敗。2年ぶりの優勝を狙うハリケーンズは7勝1敗となった。
27日、金曜夜にウェリントンのウエストパック・スタジアムでおこなわれたスーパーラグビー第11節。先制したのはサンウルブズだった。
序盤にハリケーンズが攻撃力を発揮してゴールラインを割るも、フォワードパスがあって助かったサンウルブズは、前半8分、敵陣22メートルライン内でフェイズを重ね、ゲームキャプテンのFLラピース・ラブスカフニがタックラーを外してインゴールに持ち込んだ。。
14分に同点とされたものの、18分にSOヘイデン・パーカーがPGを決め、10−7と勝ち越した。
しかし、ハリケーンズは28分、敵陣22メートルライン内中央のスクラムから攻め、SOボーデン・バレットが鋭く切り込んでSHフィンレー・クリスティーにつなぎ、トライを挙げてゲームをひっくり返す。32分にサンウルブズが好機を逃すと、ハリケーンズは前半終了前、ゴール前のスクラムからNO8リード・プリンセプがサイドアタックでトライラインを越え、リードを広げた。
ハリケーンズは後半早々、FBジョーディー・バレットがハーフウェイ付近からディフェンスを破ってそのままゴールへ走り切り、追加点。
10−26とされたサンウルブズは45分(後半5分)、ゴールに迫ったが、ダブルムーブメントの反則があり、トライを挙げることはできなかった。
後半はテリトリー70%、ポゼッションも60%を超え、敵陣で攻める時間が長かったサンウルブズは、54分、56分、60分、67分とゴールラインに迫ったが、ハリケーンズのしぶとい守りに得点を阻まれた。
69分にようやく、SH流大のキックをチェイスしたWTB福岡堅樹が競り勝ってインゴールに押さえ、15−26と11点差に詰めたが、健闘はそこまで。
ハリケーンズは73分、久しぶりに敵陣深くへ入ると、CTBヴィンス・アソがトライを取り切って流れを変えた。76分には左タッチライン際を駆け上がったCTBアソにSO田村優が懸命にタックルするも、オフロードでつながれ、FLブラッド・シールズがトライ。その2分後には、FBジョーディー・バレットとWTBジュリアン・サヴェアの力走が続いてCTBアソがフィニッシュし、大差がついた。
次週、サンウルブズはバイウィークで試合がなく、5月12日にレッズ(オーストラリア)と対戦する。東京・秩父宮ラグビー場で今季ラストゲームとなるその試合で、2018年の初勝利をつかみたい。