攻守とも思うようにプレーできぬ14分間だった。(撮影/松本かおり)
セブンズのいいところは切り替えられるところ。
経験豊富な坂井克行のその言葉を信じるしかない。
香港セブンズと並行しておこなわれているコアチーム昇格大会。男子セブンズ日本代表の第1日目は1勝1敗で終わった。
初戦でジョージアに26-10と勝った同代表は、第2戦でチリに10-19と敗れた。コアチームに上がることができるのは、12チーム中(E、F、Gプールそれぞれ4チームずつ)ひとつだけ。各組2位まで+各組3位の中の上位2チームに入らないと道は閉ざされる。
プールEは初日を終えてウガンダが2勝し、日本とチリが1勝(得失点差で日本が2位)、ジョージアが2敗。明日(4月7日)は日本×ウガンダ、チリ×ジョージアがおこなわれる。
機先を制して勝ったジョージア戦同様、1分50秒に合谷和弘がトライを挙げてリードを奪ったチリ戦(5-0)。しかし、前半の得点はそれだけ。4分過ぎに同点に追いつかれると、前半終了間際にラインアウトをスチールされてアウトサイドを攻略される。逆転を許した。
5-12で入った後半は、序盤に相手反則から好機をつかむも、得点に至らず。勢いに乗れない。ジョセファ・リリダムのトライで一時は10-12と迫ったが、反則から速攻を仕掛けられてトライ、ゴールを許してしまった。
小澤大主将は「勝たなければいけなかった試合に勝てず悔いが残る」と唇を噛んだ。
「自分たちのラグビーができなかった。やりたいプランを遂行できていない。だからテンポが出ない。ワイドにボールを動かしてもコミュニケーションが足りずにオフロードパスがつながらなかった。もっと強いボールキャリーをして、攻撃を継続しないと。ディフェンスも個々のタックルミスがあった」
2日目のウガンダ戦に向け、「相手は個人技で勝負してくる。オフロードパスに気をつけたり、しっかり対応したい」と話した。
主将経験もあり、苦しい局面を何度も経験してきた坂井は、「フィフティーフィフティーのプレーはやめようと言っていたのにやってしまった。それでは勝てるものも勝てなくなる」と話し、「こういうときは、自分たちがやるべきことに立ち返ることが大事」と訴えた。
「相手どうこうでなく、まず、そこ。しっかりとリカバリーして、メンタルも体の調子もしっかり整える。明日の試合(ウガンダ戦)が早いのも(10時6分キックオフ)前から分かっているんだから、いいわけせず集中するだけ」
香港を知り尽くす男は、「早く寝て、明日100パーセントになって帰ってくる」と言ってロッカールームへ下がった。