かつてワールドラグビーの年間最優秀ジュニア選手賞にノミネートされ、アイルランドの伝説的英雄、ブライアン・オドリスコルのような世界的な“13番”になれる逸材といわれたギャリー・リングローズ(23歳)が、インターナショナルステージに戻ってきた。
アイルランド代表として11キャップを持つリングローズは、昨年6月に日本遠征から帰国後、痛めていた肩を手術し、約5か月間離脱。長期リハビリを経て、所属するレンスターの戦列に年末復帰したものの、1月上旬の試合で今度は足首を負傷し、欧州6か国対抗“シックスネーションズ”の開幕から3ラウンドは参加できていなかった。
しかし、2月下旬のレンスターの試合で回復をアピールし、3月10日に地元ダブリンでおこなわれるスコットランド代表戦にアウトサイドセンターで先発出場することとなった。現在3連勝中のアイルランド代表は、この試合に勝てば、3年ぶりの王座奪還に大きく近づく。
アイルランド代表のミッドフィールドは、ジャレッド・ペイン、ロビー・ヘンショー、クリス・ファレルが負傷で離脱しているため、リングローズの復活は新しい魅力的なオプションとなる。
また、太もも裏を痛めて前節のウェールズ代表戦を欠場していたPRテッド・ファーロングとLOイアン・ヘンダーソンも回復し、試合登録メンバーに入った。
一方、勝点5ポイント差でアイルランド代表を追うディフェンディングチャンピオンのイングランド代表は、現地時間10日にパリ郊外のサンドニでフランス代表と対戦する。3連覇への望みをつなげるかどうかの大事な試合となるが、主将のHOディラン・ハートリーがふくらはぎを痛めて欠場となり、かねて将来の主将候補といわれていた26歳のCTBオーウェン・ファレルが初めてキャプテンとしてイングランド代表をけん引する。