2015年ラグビーワールドカップの日本代表戦に出場し、2016年にはオリンピアンとなったアメリカ代表のスター選手、ザック・テストが、3月1日に自身のインスタグラムで現役引退を発表した。
まだ28歳のテストだが、昨年2月におこなわれた15人制のウルグアイ代表戦で頭をぶつけ、重度の脳出血を起こしたことがプレーを断念する原因となった。長期間、リハビリと治療を続け復活を目指していたが、家族と何度も話し合った末に引退を決意したという。
激しいコンタクトプレーが多いラグビーやアメリカンフットボールなどでは、頭の怪我が問題となっており、つらい経験をしたテストは「選手、親、コーチ、トレーナーはすべて、スポーツにおける頭部外傷の意識を高めなければならない」と述べ、情報の普及を支援することを約束している。
15人制代表で7キャップを獲得したテストだが、世界に名を知らしめたのは7人制の方だったかもしれない。2008-09シーズンのセブンズワールドシリーズでデビューを果たし、通算62大会307試合に出場して、アメリカ代表選手として歴代3位の721得点(143トライ)を記録。2014-15シーズンのドリームチームにも選出され、世界的スターの仲間入りとなった。