1月8日の東大阪市花園ラグビー場、高校ラグビーの日本一を決める頂上決戦がおこなわれる前、“もうひとつの花園”と呼ばれる「第10回 U18合同チーム東西対抗戦」がおこなわれ、各都道府県の新人大会および各ブロック新人大会に単独校で15人制試合に参加できなかった選手で、夏の「KOBELCO CUP 2017 U18全国高校合同チーム大会」に参加した選手のなかから選ばれた高校生ラガーマンが、東軍と西軍に分かれ、憧れの舞台で思い切りプレーした。
前半、PR鈴田幸暉(東京・玉川学園)、HO柳井健太郎(東京・日大二高)、PR野口大貴(北海道・遠軽)らを擁する東軍がスクラムで圧倒し、CTB男乕裕介(宮城・気仙沼向洋)は出足鋭いビッグタックルで観客席を沸かした。
西軍は、WTB藤本尚吾(滋賀・滋賀学園)が走力を発揮し、FL小川大輔(愛媛・松山城南)は身長162センチと小柄だが頑丈で、NO8吉田薫(鳥取・倉吉総合産業)は力強い突進で先制トライを挙げた。CTB塚修平(大阪・開明)はゴールキック成功。西軍は前半27分にも、WTB馬田敬史(福岡・昭和学園)が自陣10メートルラインから快足を飛ばしてゴールに持ち込み、リードを広げた。
しかし東軍は後半、LO菅井奏良(福島・安積)のラインアウトスチールなど再び好プレーが出るようになってチームは活性化し、6分、キャプテンを務めたFL岩田陸(長野・長野工業)がチーム初トライ。9分にはWTB鈴木海人(福島・磐城農業)のチャージから仲間がつなぎ、CTB加藤大資(愛知・時習館)がフィニッシュして同点となった。
そして15分、東軍はFL山岡良平(北海道・羽幌)がゴール前のクイックタップから迷いなく突っ込んで勝ち越しトライを挙げる。
その後、西軍はHO関悠作(岡山・岡山工業)などが執念でトライセービングするなど粘り強く守っていたが、東軍は21分、SO安藤稜真(東京・玉川学園)がファイブポインターとなり、試合終了前にはこぼれ球を拾い上げたSH横溝凌(愛知・名古屋市立工業)が果敢に前へ出てゴールに迫りPR戸田健太(愛知・名城大附属)のトライで締めくくった。
試合は27−12で東軍が勝った。
聖地・花園でのプレーを終え、握手する選手たち(撮影:毛受亮介)