来季トップリーグ昇格をかけたトップチャレンジリーグ。4強によるセカンドステージAグループの第2節が12月17日、神奈川・ニッパツ三ツ沢球技場でおこなわれた。
第1試合は、日野自動車レッドドルフィンズが九州電力キューデンヴォルテクスと対戦し、後半の逆転で29−14と逃げ切った。
続く試合は、ファーストステージ1位通過のホンダヒートが三菱重工相模原ダイナボアーズを53−8で制した。
日野とホンダがともに2勝。勝点13でホンダが上回るが、最終24日の直接対決で勝った方が自動昇格となる(日野は勝点10)。
日野自動車×九州電力。前半は九電が善戦した。
最初の得点は日野。前半4分にゴール前5メートルのスクラムからSH古川浩太郎がボールを自らインゴールへ持ち込んだ。しかし九電は9分、中央付近の日野のアタックをターンオーバーし右へ。SO荒牧佑輔が中央へトライを決めた。荒牧はゴールキックも成功し、7−7の振り出しへ。
強風がメインスタンドからバックスタンドへ吹き抜ける中、キックも不安定の両チーム。20分、日野が九電ゴール前で2度目の左ラインアウトを得る。モールでPR村上玲央が押し込んだ。しかし3分後、九電が見せた。ルーズボールを拾うと左WTB磯田泰成へ。左サイドを駆け左中間へトライ。ゴールも決め九電が14−12と勝ち越し前半を終えた。
後半、九電が勢いづくかと思われたが、日野が徐々にペースをつかんだ。16分、九電ゴール前スクラム。九電の負傷で再度、中央で組み直し、FL西村雄大がファイブポインターとなった。ゴールはSO染山茂範が簡単に決め、19−14と逆転した。27分に染山のPGで加点した日野は39分、やはり九電ゴール前スクラムを押し切り、ゴール成功で7点を追加、29−14で2連勝となった。
勝利にも日野・細谷直監督は「今日は私たちがホンダにチャレンジするにふさわしいチームということを出したかったが、できなかった」と渋い表情だった。
第2試合は、ホンダが前半で決めた。
19分に三菱陣のスクラムからWTB生方信孝が右中間へトライし先制した。三菱は4分後にPGで2点差に迫ったが、ここからホンダのエンジンが入った。24分、リスタートからボールを確保し、SOジャック・デブレチェニが中央へ飛び込んだ。ゴールはCTB朴成基が決め、12−3と差を広げた。4分後、デブレチェニが中央を突破し、左PR越田勝利へパス。中央にトライを生んだ。さらにWTBレメキ ロマノラヴァも左ライン際を快走しトライを奪う。前半だけで5トライなど36得点で試合を決めた。
後半最初は三菱が得点も、WTBレメキ、FBエイダン・トゥアが2本目のトライを奪うなど3トライを追加、53−8で圧勝した。
ホンダのダニー・リー ヘッドコーチは「来週の試合がまだある。修正してトップリーグへ上がることでチームは1ランク上へ行く」と話した。
次週、12月24日が最終節。ホンダ×日野自動車、三菱重工相模原×九州電力が長崎・かきどまり陸上競技場でおこなわれる。2〜4位はトップリーグ13〜15位と入替戦をおこなう。
(文:見明亨徳)
攻めるホンダのWTBレメキ。この日も2トライで勝利に貢献した(撮影:見明亨徳)