ジャパンラグビートップリーグは10月21日、各地で第9節の6試合がおこなわれ、開幕から全勝同士の注目の対決、パナソニック×サントリー戦は、21−10でパナソニックが制した。
別々のカンファレンスだが、優勝争いにからんでくるであろう2チームの激突。会場の埼玉・熊谷陸上競技場は雨となった。
先制したのはパナソニック。自軍が放ったキックオフボールを確保し、ワイドに動かしてノーホイッスルでWTB福岡堅樹がゴールに持ち込んだ。サントリーは8分、25分と敵陣深くに入り、WTB松井千士の連続トライで逆転したが、パナソニックはハーフタイム前に2本目のPGをCTB松田力也が決め、11−10で折り返した。
ひとつのミスが致命的となるハイレベルの攻防。後半しばらくスコアは動かなかったが、パナソニックは61分(後半21分)、ハーフウェイ付近でSOベリック・バーンズが相手CTB村田大志に低く突き刺さり、上へタックルに行ったCTB松田がボールを奪い返して右サイドをゲイン、WTB山田章仁につないで大きな追加点を獲得した。72分にはPGで3点を加え、リードを広げる。
追うサントリーはその後、ゴールに迫るもパナソニックの厳しいディフェンスでボールを失い、この日ターンオーバーを連発していたFLデービッド・ポーコックにまたしてもブレイクダウンで絡まれ、得点できなかった。
結局11点差のまま試合終了となり、パナソニックは16チーム中唯一の9戦全勝(勝点44)、サントリーは今季初黒星で8勝1敗(勝点38)となった。
ホワイトカンファレンスで首位のパナソニックを追走するヤマハ発動機は、クボタを35−5で下し、7勝2敗(勝点35)となった。クボタは3勝6敗(勝点14)。
前節、サントリーに1点差で逆転負けしていたトヨタ自動車は、FLジュアン・スミスにとって引退試合となった豊田自動織機戦に33−24で勝利し、かつて世界最高のブラインドサイドフランカーと呼ばれた南アフリカ出身36歳の最後の花道を飾った。
レッドカンファレンスで上位を目指すトヨタ自動車は6勝3敗となり、この日試合がなかった同2位・神戸製鋼と勝点28で並んだ。豊田自動織機は1勝8敗(勝点7)。
神戸製鋼とトヨタ自動車の背中が視界に入っている東芝は、宗像サニックスに34−20で逆転勝ちし、相手より3本多い5トライを挙げたことでボーナスポイントも加え、5勝4敗(勝点24)となった。サニックスは悔しい戦いが続き1勝8敗(勝点6)。
その東芝と1ポイント差のNTTコミュニケーションズは、コカ・コーラを76−7と圧倒し、5勝4敗(勝点23)でぴったりとマークしている。コカ・コーラは泥沼の9連敗(勝点2)となり、国際マッチシーズンに入るためリーグが一時中断する6週間の間、チームを立て直したいところだ。
そして、ホワイトカンファレンスで4位につけるNECは近鉄を17−10で破り、5勝4敗(勝点21)とした。近鉄は3勝6敗(勝点13)となった。