南半球のビッグ4が競う「ザ・ラグビーチャンピオンシップ」で、2位の南アフリカ代表が3位のオーストラリア代表と引き分けたため、ブエノスアイレスでアルゼンチン代表と戦う前に2連覇が決まったオールブラックス(ニュージーランド代表)は、エスタディオ・ホセ・アマルフィターニでの第5節も36−10と快勝し、世界ランキング1位の強さを見せつけた。
オールブラックスは前半に4トライを挙げ、ほぼ勝負を決めた。
3−3で迎えた6分に右への展開から主将のNO8キアラン・リードが1本目を獲得。15分にはゴール前でペナルティを得ると、FBダミアン・マッケンジーがタップから速攻を仕掛け、追加点を挙げた。高速アタックは止まらず、19分にはSOボーデン・バレットが右サイドを突破してWTBワイサケ・ナホロにつなぎ連続トライ。21分にアルゼンチンにイエローカードが出て数的有利となったオールブラックスは、26分、FBマッケンジーが防御網を切り裂いてゴール前でNO8リードにつなぎ、29−3として折り返した。
一方、何度かゴールに迫るもオールブラックスの堅守を崩せなかったアルゼンチンだが、相手の大将、リードがイエローカードで10分間の退出を命じられてすぐの52分(後半12分)、ゴール前の密集からピックアップしてインゴールにダイブしたNO8フアン=マヌエル・レギサモンのグラウンディングが認められ、サポーターの歓声が沸いた。
前半28分以降、無得点に抑えられていたオールブラックスだが、試合終了前、ゴール前中央のスクラムからの攻撃で途中出場のFBデイヴィッド・ハヴィリがデビュー戦初トライを挙げ、仲間の祝福を受けた。
ニュージーランド代表は2年連続の全勝優勝をかけ、10月7日に敵地ケープタウンで南アフリカ代表と対戦する。2017年大会の初勝利を目指すアルゼンチン代表は、地元メンドーサでの最終節でオーストラリア代表に挑む。