トップリーグ第6節、ホワイトカンファレンス首位のパナソニックワイルドナイツがレッドカンファレンス4位のNTTコミュニケーションズシャイニングアークスを39−12で破り、全勝、首位を守った。すべての試合でボーナスポイントを獲得し、勝点30でホワイト2位・ヤマハ発動機ジュビロ(同20)との差を広げた。
宮城県の「ひとめぼれスタジアム」でおこなわれた試合、パナソニックは開始当初はNTTコムのショートパスをつなぐアタックに手を焼いた。しかし、NTTコムがミスでチャンスをつぶすと、徐々にパナソニックがペースをつかんだ。
6分、右ライン際スクラムからオープンサイドへ回すと、CTBディグビ・イオアネが左中間へ先制トライを奪った。イオアネは19分、後半13分にもトライラインを越えハットトリックを決めた。
前半、NTTコムはパナソニックの22メートル内に入ることができない。最後にパナソニックの反則でゴール前5メートルのラインアウトを得た。しかし、プレッシャーを受けてここでもミスを犯し、パナソニックへボールを与えた(前半25−0)。
後半、「つなぐ意識の意思統一をした」(NTTコム・金正奎主将)ことで最初のトライを生んだが、パナソニックもすぐにイオアネのトライを返すなど、後半は2トライずつで終えた。
NTTコムの金主将は「前半、自分たちのミスで終わった。パナソニックにミスをさせられた感じ。1番から23番まで日本代表がいるパナソニックは一人ひとりが考えている」と脱帽だ。
パナソニックはSH田中史朗がラックで自在にボールを操っていたが「ブレイクダウンでNTTのプレッシャーもあった。フォワードがよく修正してくれた。自分では満足していない」と話してくれた。
後半から登場したHO坂手淳史は「リザーブメンバーはロビー・ディーンズ監督から、出場したときにゲームの雰囲気を変えることが求められている」という。
3勝3敗(勝点14、レッド4位)となったNTTコムは、同カンファレンス6位のNTTドコモレッドハリケーンズ(勝点12)とのNTTダービー(10月7日)は、負けられない試合となる。
パナソニックは地元熊谷に戻り、豊田自動織機(勝点2、ホワイト7位)を迎えうつ。
(文:見明亨徳)
パナソニックPR平野翔平が試合を決める5トライ目を奪った(撮影:見明亨徳)