ジャパンラグビートップリーグは24日、第5節の2試合が大分と大阪でおこなわれ、ホワイトカンファレンスのヤマハ発動機はキヤノンを69−21と圧倒して勝点を20に伸ばし、レッドカンファレンスではNTTドコモが31−21で近鉄を初めて下し今季3勝目を挙げた。
2019年ワールドカップの会場にもなっている大分銀行ドーム(大分スポーツ公園総合競技場)に1万8279人を集めておこなわれたキヤノン対ヤマハ発動機戦。
ヤマハは前半8分、ゴール前のスクラムで優勢となり、ボールをピックアップしたキャプテンのNO8堀江恭佑がインゴールに押さえて先制した。14分にはハーフウェイ中央でのスクラム後、相手の連係ミスでボールを奪い返し、つないでHO日野剛志がフィニッシュ。20分にWTBゲラード・ファンデンヒーファーもゴールラインを割って主導権を握ったヤマハは、前半だけで7トライを奪い、勝負を決めた。
防戦一方となり43点ビハインドで折り返したキヤノンは後半早々、自陣深くでのターンオーバー後、FBルワジ・ンヴォヴォが同じ南アフリカ出身のスピードランナーであるヤマハWTBファンデンヒーファーとのキックチェイスに競り勝ち、ゴール前で止められたものの、CTBハヴィリ リチャードアファにつないでこの試合初得点。45分(後半5分)には自陣深くからの攻撃をFL嶋田直人がフィニッシュし、場内を沸かせた。
しかし、ヤマハは59分にCTBヴィリアミ・タヒトゥアがファイブポインターとなって流れを引き戻すと、65分にはルーキーのLO桑野詠真がデビュー戦初トライを記録。ヤマハは結局11トライを挙げ、ボーナスポイントも獲得した。
これでヤマハは4勝1敗(勝点20)、キヤノンは5連敗(勝点1)となった。
万博記念競技場でおこなわれた大阪ダービーは接戦となった。
ドコモが序盤にPG2本で先行すれば、近鉄は前半14分、ゴール前でLOトンプソン ルークのオフロードから、CTBルアン・コンブリンクのクイックパスでFBセミシ・マシレワにつながり、トライ。18分にはWTB矢次啓佑がインターセプトから50メートル以上走り切り、8点リードとした。
しかし、22分に近鉄のコンブリンクが危険なプレーでイエローカードとなり、数的有利となったドコモは25分、ゴール前中央から右へ展開し、WTB藏田知浩がトライを挙げ、11−14と3点差に詰めて折り返した。
後半最初に得点したのもNTTドコモで、47分(後半7分)に敵陣深くに入ると、FBリアン・フィルヨーンがとっさの判断で攻撃の方向をすばやく変え、CTBパエア ミフィポセチがディフェンスのギャップを抜けて逆転トライを挙げた。
ドコモはさらに53分、ラインアウト後、身長187センチ、体重122キロのLOイオンギ譲が突破して豪快に走り切り、貴重な追加点を獲得。60分にはPGが決まり、28−14となった。
ドコモの粘り強いディフェンスに手を焼いていた近鉄だが、74分、WTB森田尚希が右隅にトライを決め、途中出場のベテランSO重光泰昌が難しい角度からのコンバージョン成功で7点差とする。
しかしドコモは77分、ゲームキャプテンのフィルヨーンがPGを決めて逃げ切り、トップリーグでの近鉄戦初勝利を喜んだ。
トップリーグ再昇格1年目でベスト8以上を目指すNTTドコモは3勝2敗(勝点12)、近鉄は2勝3敗(勝点8)となった。