2トライを挙げたサントリーFLツイ ヘンドリック。(撮影/福地和男)
ジャパンラグビートップリーグ2017-2018 第4節の7試合が9月9日に全国各地でおこなわれた。
前日のNEC戦で今季4勝目、全勝を守った神戸製鋼に続き、この日はサントリー、パナソニックが4勝目を手にして全勝をキープした。佐賀でコカ・コーラを64-17と圧倒したパナソニックは、勝ち点をリーグトップの20に伸ばした。3トライを挙げたWTB福岡堅樹を含むバックスリーが走り回り、計10トライの快勝だった。
東京・秩父宮ラグビー場でNTTコムに36-11と完勝したサントリーは勝ち点を19にした。開幕戦こそ落としたものの、2連勝と調子を上げるNTTコムとの一戦はクロスゲームになると思われたが、選手層の厚い昨季王者がジリジリと引き離した。
PGで3点を先制されたサントリーだったが、前半9分、キックを受けた後のアタックでフェーズを重ね、最後はFLジョージ・スミスのグラバーキックを追ったルーキーWTB松井千士が逆手のトライを挙げた。その後は一度もリードを許さなかった。
22-11とリードして迎えた後半21分には、スクラムでプレッシャーをかけた後のPKからラインアウト→モールの流れでFLツイ ヘンドリックがトライを奪い、勝負を決めた(コンバージョンま決まり29-11に)。
ホームでリコーに35-12と勝ったヤマハ発動機、京都・西京極で東芝を23-28と下したトヨタ自動車は、ともに今季3勝目を挙げた。
開幕戦はヤマハに11-14と惜敗したが、名将ジェイク・ホワイトの就任で結束を高めるトヨタ自動車は、この日は0-13とリードされる苦しい状況からの逆転勝ちだった。
すでに2敗を喫している東芝の集中力に立ち上がりの時間帯を制されたものの、新指揮官就任以来、一戦ごとの学習と成長を求められてきたトヨタの選手たちは、あらためて自分たちのやるべきことを確認し合って息を吹き返した。
FL姫野和樹主将は言う。
「自分たちのやるべきことに立ち返ろうと。敵陣でやろう。反則をしない。その2つだけを確認し、徹底しました」
前半20分過ぎからの60分をかけて逆転し、勝ち切った。
ホワイト監督は選手たちの修正能力と終盤の落ち着きを高く評価した。
「試合の途中でトヨタは別のチームになることができた。試合の締めくくりも素晴らしかった」
毎試合布陣を変える采配はこの日も変わらなかった。多くの選手が成功体験を重ねる蓄積はどんどん大きくなっている。
NTTドコモ×宗像サニックス(京都)は29-19、近鉄×キヤノン(徳島)は25-20、クボタ×豊田自動織機(秩父宮)は27-19と、その他の試合も接戦となった。
戦いは1週あけて、9月22日から再開される。
逆転勝ちのトヨタ自動車。写真はNO8フェツアニ・ラウタイミ。(撮影/前島進)
先制を許したものの、クボタはハードに戦い今季2勝目。(撮影/福地和男)
後半24分にトライを挙げたNTTドコモLOイオンギ譲。(撮影/前島進)