スーパーラグビーの地位を失い、アイルランド、ウェールズ、スコットランド、イタリアのチームと一緒のリーグ「プロ14」に今季から参戦することになった南アフリカのチーターズとサザン・キングズだが、どちらも歴史的なデビュー戦を勝利で飾ることはできなかった。
9月1日、北半球リーグに初めて参戦する南アチームとなったチーターズは、ベルファスト(北アイルランド)のキングスパンスタジアムでアルスターと対戦し、19−42で敗れた。
南ア代表のCTBフランソワ・フェンター、WTBレイモンド・ルール、FLのオウパ・モホジェ、ウザイア・カシームがザ・ラグビーチャンピオンシップ(南半球4か国対抗戦)に参加中のため不在のかたわら、ロスコ・スペックマンやセシル・アフリカといったセブンズの世界的スターらが試合登録メンバーに名を連ねたチーターズ。
スピードを活かし、前半20分までに2トライを挙げリードしたものの、26分に劣勢だったモールで反則を犯しイエローカードをもらうと、数的不利な10分間でアルスターに3連続トライを許し、完全に流れを変えられ黒星発進となった。
土曜日にウェールズのスラネスリでスカーレッツと対戦したキングズは、10−57と大敗。
SOライオネル・クロニエ(トヨタ自動車)やFLクリス・クルータ(ピューマズ/マンスター)など多くの中核メンバーが退団し、今年のスーパーラグビー時よりも戦力がダウンしたキングズは、ディフェンスが整備されておらず、フィジカルが強い昨季王者に8トライを奪われた。
連覇を狙うスカーレッツにはトゥーロン(フランス)から帰国したウェールズ代表のFBリー・ハーフペニーが今季新たに加わり、1トライを含む14得点の活躍だった。
ちなみに、南アでは現在カリーカップが開催中で、もともと選手層が薄いチーターズとキングズは、同国内リーグには2軍レベルの選手たちが出場している。
プロ14での初勝利を目指す南アチームは今週末をアイルランドで迎え、チーターズはマンスターと対戦、キングズはコナートに挑む。