今年所属したメルボルン・レベルズ(オーストラリア)がスーパーラグビーからの削減対象候補となり、去就が注目されていた日本代表のNO8アマナキ・レレイ・マフィだが、「このクラブで成し遂げたいことはまだたくさんある」ようだ。レベルズは8月9日、今季チーム最優秀選手賞に選出された27歳のマフィと、1年契約延長で合意したと発表した。
今年最下位に終わったレベルズのスーパーラグビー残留はまだ確定しておらず、日本代表16キャップを持つマフィは、2019年のワールドカップへ向けて日本のサンウルブズに移籍することも選択肢のひとつと見られていたが、「レベルズとの再契約は簡単な決断だった。加入して以来、みんなに歓迎してもらっていると感じていたし、家族も私もメルボルンが好きで第2のホームだと思っている」とコメント。チームには有望な若い選手もおり、マフィはレベルズの来季を楽しみにしている。
2017年大会のレギュラーシーズンで全15試合に先発出場し、ボールキャリー数、ボールを手に走った総距離、オフロード、タックルの数でトップ10入りしたマフィを、レベルズ首脳陣は高く評価。バーデン・スティーブンソンCEOは「ファンのお気に入りであるアマナキがレベルズに残ることを選んでくれて、とてもうれしい。アマナキはオーストラリア・カンファレンスで最も圧倒的な力を持つフォワードだ。彼はすべての試合で常にハードランニングとフィジカルの存在感で輝き、すぐに仲間からの高い尊敬を集めた」と語っている。
NTTコミュニケーションズシャイニングアークスの選手でもあるマフィが、トップリーグが終わったあと、レベルズで再びプレーすることを選んだ一方、PRトビー・スミスやFL/NO8ジェイク・シャッツなどオーストラリア代表キャップ保持者を含め、多くの選手がレベルズから他チームへの移籍を決めているのも事実。トニー・マッガーン ヘッドコーチの退任も決定している。しかし、来季へ向けて元イングランド代表のLOジェフ・パーリング(現 宗像サニックスブルース)を獲得し、スタッド・フランセ(フランス)からリリースが認められたオーストラリア代表副将のSHウィル・ゲニアも加入するのではないかと噂されており、来年のスーパーラグビー参戦が決まれば、補強も活発におこなわれそうだ。
財政的な問題や集客力の低さなどから、レベルズか、オーストラリア西部のパースを拠点とするフォースのどちらかがスーパーラグビーからカットされるが、レベルズは最近、オーナーだったアンドリュー・コックス氏がライセンスをビクトリア州ラグビー協会(VRU)に譲り渡しており、VRUの管理下となったレベルズのスーパーラグビークラブとしての将来は確保されたという声が出てきている。