宗像サニックスブルースのカーロス・スペンサーBKコーチもオークランドの人気選手だった(写真右)。
2002年のNPCで優勝を遂げたあと、ケース・ミューズと(Photo: Getty Images)
福岡市とニュージーランドのオークランドが姉妹都市になって、2016年に30周年を迎えたことを記念し、今週土曜日(2017年8月5日)にレベルファイブスタジアムで、福岡を本拠地とする宗像サニックスブルースとオークランド代表が親善試合をおこないます。
2019年に日本で開催されるラグビーワールドカップへ向けて、福岡市では、世界最強軍団と呼ばれるニュージーランド代表“オールブラックス”の事前キャンプ招致を目指しており、今回の親善試合を契機に福岡のラグビー熱を一層盛り上げ、大会の成功とキャンプ招致につなげていきたいという思いもあります。
真夏の夜、アタッキングプレーを得意とする両チームのエキサイティングなラグビーで、レベスタはお祭りムードとなることでしょう。
オークランドは1883年創部。ニュージーランドの地方代表が競う国内最高峰大会(NPC=現 マイター10カップ)で最多となる16回の優勝を誇ります。110年以上の歴史がある「ランファリーシールド」では、一発勝負で争われる伝統の盾を16回獲得し、61試合連続防衛の最長記録も持っています。
そして、180人を超えるオールブラックスを輩出してきた真の名門です。
1987年にワールドカップ優勝を遂げた名ウィングで、日本代表ヘッドコーチも務めたジョン・カーワンもオークランドのOB。ニュージーランド代表主将としてもカリスマ的な存在だったショーン・フィッツパトリックや、オールブラックス史上最多の49トライを挙げたダグ・ハウレット、そして宗像サニックスブルースの現バックスコーチであるカーロス・スペンサーもオークランドの花形選手でした。
2015年には、いまや日本代表選手でもあるSH茂野海人が日本人として初めてオークランドに入団し、NPC(当時 ITMカップ)の準決勝、決勝にも先発して準優勝に貢献するなど、話題となりました。
そんな歴史を持つチームがやってきたのです。
8月19日から南半球4か国対抗戦(ザ・ラグビーチャンピオンシップ)が始まるということもあって、今回来日したオークランド代表にはオールブラックスの選手はいません。ジェローム・カイノやリーコ・イオアネといったスターが不在なのは残念ですが、未来のスター候補たちの躍動感あふれるプレーを観られるはずです。
スーパーラグビーでブルーズの7番を自分のものとした22歳のFLブレイク・ギブソンや、18歳ながらU20ニュージーランド代表に選出され、今年のワールドラグビーU20チャンピオンシップでチーム最多の6トライを挙げて優勝に貢献したCTB/WTBケイレブ・クラークなど、有望株がたくさんいます。
今年7月15日に東京・秩父宮ラグビー場でおこなわれたスーパーラグビーで、日本のサンウルブズがブルーズを倒すという歴史的快挙がありましたが、ブルーズの母体的なチームがオークランドであり、雪辱への思いを抱いている選手もいることでしょう。
8月5日、福岡。熱きドリームラグビーとなりそうです。
世界中で愛されたレジェンド、マイケル・ジョーンズも元オークランド選手。
1999年のNPC優勝を最後に、引退。笑顔でファンと仲間に別れを告げた(Photo: Getty Images)
名門オークランドで9番を獲得した茂野海人(Photo: Getty Images)