ラグビーリパブリック

南半球4か国対抗の豪代表候補にビールやサントリー加入の新鋭。クーパー落選

2017.07.20

特別ジャージーを着たアボリジニの英雄、カートリー・ビール(Photo: Getty Images)

 今年11月に日本代表とテストマッチをおこなうことが決まっているオーストラリア代表(ワラビーズ)が、来日前の8月19日〜10月7日に開催されるザ・ラグビーチャンピオンシップ(南半球4か国対抗戦)へ向けてトレーニングスコッドを発表した。
 ヨーロッパでの1シーズンを終え、ワスプス(イングランド)から古巣のワラターズへ移籍したユーティリティBKのカートリー・ビールが復帰。ビールは昨年、膝に重傷を負ったため長期リハビリに取り組み、今年はプレミアシップ(イングランド最高峰リーグ)決勝を前に太もも裏を痛めたこともあって、6月のテストシリーズには参加していなかった。ラグビーチャンピオンシップのメンバーに選ばれれば、2015年ワールドカップ決勝以来約2年ぶりにゴールドジャージーを着てプレーすることとなる。
 今週初めには、オーストラリアの先住民をモチーフとしたワラビーズのジャージーが披露され、アボリジニがラグビー界で果たしてきた役割を祝って、10月21日にブリスベンで開催されるニュージーランド代表とのブレディスローカップ(定期戦)最終戦で着用される予定。アボリジニの血を引くビールは、「このジャージーが若い原住民の子どもたちにとって激励となり、彼らが、人生やラグビーにおける目標に向かって努力するようになってくれたら」と語り、このジャージーを着てプレーすることも楽しみにしている。
 そのほか、ラグビーチャンピオンシップの候補メンバーとなった11人のノンキャッププレーヤーのなかには、サントリーサンゴリアスに新加入する20歳の長身CTB/WTBキャンベル・マグネイも含まれている。
 その一方で、代表70キャップを持つレッズのSOクウェイド・クーパーは38人のトレーニングスコッド(スーパーラグビーのプレーオフに出場するブランビーズ選手を除く)から外れた。創造性豊かなプレーメーカーのクーパーだが、今年のスーパーラグビーでは輝くことはできず、6月のテストマッチ3試合はいずれも残り時間15分を切ってからの出場でアピールチャンスが少なかった。
 「正直に言って、スーパーラグビーでの彼のフォームはすばらしかったとは思わない」と、選出しなかった理由を語ったマイケル・チェイカ ヘッドコーチ。地元の一部メディアでは、クーパーの時代は終わったという見方もあるが、指揮官は「ドアは閉めていない。代表復帰へ何が必要かは彼に伝えている」と話し、ベテランの負けん気に期待している。
 また、9月に31歳の誕生日を迎えるレッズのNO8スコット・ヒギンボッサムもトレーニングスコッド入りならず。ヒギンボッサムは6月のフィジー戦とスコットランド戦で8番をつけ、通算獲得キャップ数を34としていた。
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