ヨーロッパの各主要リーグは今週末からプレーオフの戦いが始まり、ヨーロピアン・チャンピオンズカップを制したサラセンズは、現地時間20日におこなわれたプレミアシップ(イングランド1部リーグ)の準決勝でエクセター・チーフスに16−18で敗れ、大会3連覇と2季連続の2冠獲得はならなかった。
サラセンズは75分(後半35分)、WTBマイク・エレリーのトライで逆転し、16−13としたものの、エクセターは終了間際の79分、自陣でのスクラムでペナルティを得て、FBヘンリー・スレイドの長いタッチキックで敵陣深くのラインアウトとなり、モールで押し込み劇的な逆転勝利を手にした。
初優勝を目指すエクセターは昨年のリベンジを果たし、2季連続の決勝進出。
プレミアシップ準決勝のもう1試合は、レギュラーシーズンを1位通過したワスプスが同4位のレスター・タイガースに21−20で逆転勝ちし、9季ぶりの優勝に王手をかけた。
ワスプスは4点ビハインドの77分にフェイズを重ねてWTBジョシュ・バセットがインゴール左隅に飛び込み、逆転トライとなって激闘を制した。
ワスプス対エクセターの決勝は27日にトゥイッケナムでおこなわれる。
フランス1部リーグのトップ14は6チームがノックアウトステージに臨み、五郎丸歩が所属するトゥーロンは19日、カストルに26−22で競り勝ち、準決勝進出。五郎丸は出場しなかったがチームメイトが奮闘し、3季ぶりの王座奪還に望みをつないだ。準決勝ではリーグ戦1位通過のラ・ロシェルと対戦する。
また、元ニュージーランド代表のダン・カーターを擁する昨季王者のラシン92はリーグ戦で6位と苦しんだものの、名将ジェイク・ホワイト(2017-18シーズンからトヨタ自動車ヴェルブリッツ監督)率いる同3位のモンペリエを22−13で下し、準決勝でクレルモン・オーヴェルニュに挑戦する権利を得た。
アイルランド、ウェールズ、スコットランド、イタリアのトップクラブ(地方代表)が参加するプロ12は、リーグ1位通過のマンスター(アイルランド)が同4位のオスプリーズ(ウェールズ)を23−3で下し、決勝進出。準決勝もう1試合はリーグ3位だったスカーレッツ(ウェールズ)が同2位のレンスター(アイルランド)を27−15で倒した。
マンスターは6季ぶりの優勝を狙い、スカーレッツが27日のファイナルを制せば13季ぶりのチャンピオンとなる。
イタリア国内1部リーグのエッチェレンツァは、ホーム&アウェイでおこなわれる準決勝でリーグ戦1位通過のカルヴィザーノが同4位のヴィアダーナを下し、決勝に駒を進めた。21日に2戦目がおこなわれるもう1つの準決勝は、パドヴァとロヴィーゴが競う。
激闘を制して喜ぶワスプスのダン・ロブソン(左)とジョー・ローンチブリー(Photo: Getty Images)