ラグビーリパブリック

NZ、2019年は南アと同組…。ハンセンHC「さまざまな挑戦投げかける」

2017.05.12
プールBの指揮官たち。左からイタリアのオシェイHC、南アのクッツェーHC、NZのハンセンHC
(Photo: World Rugby via Getty Images)
 世界ランク1位に位置するラグビーのニュージーランド代表は、4年に一度のワールドカップで3連覇を狙う。
 本番を2年後の9月に控えた5月10日、第9回大会の組分け抽選会がおこなわれた。
 オールブラックスの異名をとる常勝集団は、計4つあるプールのうちプールBに入った。イタリア代表、アフリカ予選1位チーム、敗者復活予選優勝チームと、さらには過去優勝2回の南アフリカ代表と同組になる。
 別名をスプリングボックスとする強豪国は、ニュージーランド代表などとザ・ラグビーチャンピオンシップで覇権を争う南半球の雄。現在は世界ランク7位と低迷気味も、日本代表に6大会ぶりの勝利を与えた2015年のイングランド大会でも3位で戦い終えるなど潜在能力は高い。この発表がなされると、会場の京都迎賓館は騒然した。
 もっともスティーヴ・ハンセン ヘッドコーチ(HC)は、つとめて冷静に「誰と対戦するかはコントロールできない」と話す。
「このプールは、我々にさまざまな挑戦を投げかけます。我々は南アフリカ代表をよく知っていて、相手も我々をよく知っている…。ハイレベルな戦いにできるように頑張りたい。イタリア代表は最近、戦いました(昨年11月12日/ローマ/〇68−10)。他のチームがどうなるかわかりませんが、しっかりとした準備をして次の準々決勝に進まないと」
 本大会が開幕する日本は北半球。9月は高温多湿の気候に見舞われるだろう。その頃、南半球のニュージーランドはちょうど冬から春を迎えるタイミング。それだけにハンセンHCは、「競争力をつけるには何が必要か。湿気、暑さへの準備はしなければならない」と認める。来年以降、来日して日本代表とテストマッチをおこなうプランを描いているのではないか…。そんな仮説に沿った質問を投げかけられると、にやりと笑った。
「何か機会があれば考えたい。いいアイデアですね。上司に話をさせてください」
 上位2チームが準々決勝へ進めるプール戦では、やはり南アフリカ代表戦が最も注目を浴びそう。対するアリスター・クッツェーHCが「数名のプレーヤーが怪我をしているが、次のステージに進むためのチームを作る」と話すなか、ディフェンディングチャンピオンはこうも続ける。
「いまは、まずスターティングポイントとしてワールドカップが進捗する時。次のステージがどうなるか。正しい道筋を歩まなければ。これからの多くの試合は、ワールドカップを念頭に置いて戦う。明確なガイドラインを持って準備を進めていきたい」
(文:向 風見也)
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