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ウエールズのレジェンド、ワールドカップへ向けて日本代表へエール。

2017.05.12
親日家のシェーン・ウィリアムズ氏。(Photo/Nick Heath)
 世界中のラグビーファンの目が京都で行われた組合せ抽選会に注がれた5月10日。前回のワールドカップ開催地、イングランドのロンドンにある日本大使館では、関係者を集めたパーティが行われた。
 出席者の中には、三菱重工相模原ダイナボアーズで2012年から2015年までプレーしたウエールズラグビー界の伝説的選手、シェーン・ウィリアムズ氏もいた。
 日本での日々を「良き思い出」として振り返るウィリアムズ氏は、ワールドカップの機会に再び日本を訪れ、大会に関わっていくのを楽しみにしているという。
「ワールドカップ開催期間中は、是非とも日本にいたいですね。解説や評論などの形で大会に関わっていければと思っています。日本での大会は、イングランドやニュージーランドなどの伝統的にラグビーが盛んな国での大会と違い、非常にユニークな大会になると思っています。これまであまりラグビーを観ていなかった人たちも、これを機会に日本を訪れれば、きっと素晴らしい経験をすることができるでしょう。個人的には、この機会に日本を訪れ、本当にお世話になった三菱の友人たちに会えるのがとても楽しみです」
 アイルランド、スコットランドと同組になった日本代表については、予選通過の大きなチャンスがあるとの見解も述べている。
「予選プールA組の本命は、アイルランドでしょう。ですが、日本はスコットランド戦を大会の大一番として準備していけば、予選通過のチャンスはあると思います。前回のワールドカップでは悔しい結果となったスコットランド戦ですが、今回はホームでの試合。日本のラグビーは確実に進歩しています。アイルランドもスコットランドも簡単な相手ではありませんが、倒すことが不可能な相手ではありません」
 また、現時点では正式には確定していないが、A組には “ヨーロッパ1” の枠で、ルーマニアが入ってくることが予想されている。奇遇にも、アイルランドとルーマニアは、6月のテストシリーズで日本を訪れる予定が組まれている。
 また、現在ルーマニア代表を指揮するリン・ホーウェル ヘッドコーチはウエールズ出身で、ウィリアムズ氏もよく知る仲だという。
「リンはウエールズ代表に臨時コーチとして関わったこともあり、一緒に汗を流した仲です。色々なアイディアを持った、素晴らしいコーチです。2001年のウエールズ代表の日本遠征にも帯同していますし、彼にとっては日本は全くの未知の国ではありません。ルーマニアでも長いこと指導をしていますし、日本にとって簡単な相手ではないはずです。ただ、今の日本からすれば、ルーマニアは勝つべき相手ですが」
 当然、自身の国であるウエールズが入ったD組の動向にも注目している。現時点では豪州、ジョージアが同組のライバルとなることが決まっている。
「豪州との試合が、予選プールでのビッグゲームですね。ここで豪州を倒しておかないと、準々決勝でC組の首位、恐らくイングランドと当たることになります。ジョージアも、日本と同じくここ数年で急激に力を付けてきている国で、たやすい相手ではありませんが、ウエールズはこの予選プールは通過するべきです」
 現地のメディアでも、日本での思い出と、仲間たちとの友情に感謝するコメントを述べているウィリアムズ氏。2019年の大舞台に向けて準備を進める世界のラグビー関係者の中でも、ひときわ特別な思いで日本にエールを送る。
(文/竹鼻智)
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