2019年、新たな、大きな歴史をつくりたい。
2年後、日本で開催されるラグビーワールドカップの組分け抽選会が5月10日に京都迎賓館でおこなわれ、史上初のベスト8以上を目指す日本代表は、現世界ランキング4位のアイルランド、同5位のスコットランドと一緒のプールAに入った。同組の残り2チームは予選を経て決まることになり、ルーマニアやスペイン、ロシアなどが出場権を争うヨーロッパ予選1位チームと、ヨーロッパ予選2位チームとオセアニア(フィジー、サモア、トンガ間で争われる)予選3位チームによるプレーオフの勝者もライバルとなる。
2015年大会で南アフリカ代表戦勝利に大きく貢献し、2019年大会出場も目指すLO真壁伸弥(30歳)はテレビ出演し、「身が引き締まる思い。(対戦相手は)ほとんどヨーロッパの方なので、ジェイミー(ジョセフ日本代表ヘッドコーチ)の戦い方の方向性は良いと思う。セットプレーが本当に大事になる。特にスクラムはもっとつくっていかないと」とコメントした。
アイルランドは昨年11月にシカゴで、ワールドカップ3連覇を狙うオールブラックス(ニュージーランド)を初対戦から111年の時を経て初めて下し、今年のシックスネーションズ(欧州6か国対抗戦)ではオールブラックスのテストマッチ18連勝記録に並んでいたイングランドも倒しており、ニュージーランド出身の知将、ジョー・シュミット ヘッドコーチのもとで初のワールドカップ制覇を狙う。
「日本代表チームは短期間で大きく進化してきた。ジェイミー・ジョセフが真のエネルギーをもたらすのではないかと思う。ほかのコーチのことも私はよく知っている。非常に効果的に進化を遂げていくチームになると思う。我々にとって非常に難しいチームになることは間違いない」(シュミット ヘッドコーチ)
来月には、ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズに選出された主力の11人や怪我人などを除くアイルランド代表が来日し、静岡と東京で日本代表とテストマッチ2試合をおこなう。指揮官は、湿度も高く暑い日本での戦いを貴重な経験とするつもりだ。
そして、2015年大会で日本が苦汁をなめさせられた因縁の相手、スコットランドは、世界ランキングを5位まで引き上げたヴァーン・コッター ヘッドコーチが退任し、グラスゴー・ウォーリアーズの現ヘッドコーチであるグレガー・タウンゼンドが今年6月から指揮を執ることになっており、戦い方の変化などに注目が集まる。
アイルランドのロブ・カーニーとジェイミー・ヒースリップ(Photo: Getty Images)
2年連続でシックスネーションズMVPに選ばれたスコットランドのスチュアート・ホッグ(Photo: Getty Images)