11か国・地域から700名を超える選手・関係者が福岡・グローバルアリーナに集まり、4月28日に開幕した「サニックス ワールドラグビーユース交流大会 2017」。2013年から女子の7人制ラグビーも実施されるようになり、5回目となった今年の女子セブンズは、海外から4チーム、国内から4チームが参加した。
初日は2組に分かれて予選リーグがおこなわれ、国内勢では唯一、今春の全国高校選抜大会で初優勝した國學院大學栃木高校がベスト4に入った。
プールAでは、國學院栃木と福岡レディースがともに優勝候補のセントマリーズ カレッジ(ニュージーランド)に敗れ、4強入りをかけてプール最終戦で直接対決。
接戦になるかと思われたが、國學院栃木は開始早々に田中笑伊、大薗茶子、阿部純佳とつないで先制すると、阿部は4分にもインターセプトからゴールラインを割り、5分とハーフタイム前にもトライを重ねて勝利を呼び込んだ(最終スコアは38−5)。
敗れた福岡レディースの平野勉監督は「選抜大会の準決勝で追手門学院に逆転負けを喫して、自信を失っているところがある。向こう(國學院栃木)は選抜大会で優勝して自信をつけているので、逆にそれを崩すくらい、こっちからエナジーを出していこうという話をしたんですけどね…。まだ迷いがあるのかも。そこは僕たちスタッフの責任でもあります」と語る。
試合後、選手たちには「下を向いてもしゃーない。元気出して、裏(5〜8位トーナメント)で優勝しよう!」と明るく言った。29日の女子セブンズ最終日、平野監督は、選手たちが自信を取り戻すきっかけをつかんでくれたら、と願っている。
プールBでは、大会連覇を狙った追手門学院高校が今春の選抜大会で準優勝した力を発揮し、オーストラリアのアランモア カソリックカレッジに快勝して好スタートを切ったが、2戦目でイングランドのハートプリー カレッジに競り負けると、プール最終戦では国内チームのラガール-7にも7−29で敗れ、準決勝進出を逃し悔し涙をのんだ。
海外勢に惜敗したラガール-7も4強入りはならなかったが、鈴木雅夫コーチは、「負けた試合は僅差。トライの取り方は、今日は3試合とも良かったです。コンタクトを避けて、展開して。追手門学院戦も自分たちの力を全部出し切っていいトライが取れた。フォローもしっかりついていたし、明日につながるいいラグビーができたと思います」と語り、最終日のベストパフォーマンスを期待した。
<サニックス ワールドラグビーユース 2017 女子予選リーグ初日>
▼プールA
・福岡レディース(福岡) 41−17 香港スポーツスクール(香港)
・セントマリーズ カレッジ(NZ) 31−20 國學院大學栃木高校(栃木)
・國學院大學栃木高校 33−12 香港スポーツスクール
・セントマリーズ カレッジ 31−5 福岡レディース
・セントマリーズ カレッジ 27−5 香港スポーツスクール
・國學院大學栃木高校 38−5 福岡レディース
▼プールB
・ハートプリー カレッジ(イングランド) 26−19 ラガール-7(東京)
・追手門学院高校(大阪) 38−7 アランモア カソリックカレッジ(豪州)
・ハートプリー カレッジ 21−5 追手門学院高校
・アランモア カソリックカレッジ 17−12 ラガール-7
・アランモア カソリックカレッジ 17−7 ハートプリー カレッジ
・ラガール-7 29−7 追手門学院高校
<サニックス ワールドラグビーユース 2017 女子 順位決定トーナメント>
▼1〜4位トーナメント
・セントマリーズ カレッジ(NZ) vs ハートプリー カレッジ(イングランド)
・國學院大學栃木高校(栃木) vs アランモア カソリックカレッジ(豪州)
▼5〜8位トーナメント
・福岡レディース(福岡) vs 追手門学院高校(大阪)
・香港スポーツスクール(香港) vs ラガール-7(東京)
※ 上記対戦後、最終順位決定戦をおこなう。